抜群の運動量や守備力でプレミアEAST首位、千葉制覇に貢献も「まだまだ」。早生まれの流経大柏MF島谷義進主将は代表、プロ入りへ成長と勝利を継続
[6.8インターハイ千葉県予選決勝 流通経済大柏高 3-1 日体大柏高 柏の葉]
勝ち続けているチームのリーダーは一際、成長への欲求が強い。流通経済大柏高は主将の「相手より強い思いを全員で持て!」の檄もあり、立ち上がりから強敵・日体大柏高を呑み込むような戦い。前半を2-0で折り返すと、後半の我慢の時間を乗り越えて激戦区・千葉県予選を制した。
“フィールドの支配者”MF島谷義進主将(3年=FC.フェルボール愛知出身)は、「相手を研究していたんですけどハイラインだったんで、そこの裏をとにかく僕は見ていたので」1タッチのミドルパスなどで相手3バックを裏返し、決定機も創出。また、立ち上がりから190cmのFW大藤颯太(3年)をはじめ、高さのある前線へロングスローを入れて相手を押し込んだ。
加えて、この日もアンカーのポジションで抜群の運動量と際の強さを発揮。広範囲のカバーリングでボールを奪い返していた。前半25分に相手のサイドからの速攻をファウルで止めてしまい、今季初めてのイエローカード。「『焦るかな』っていう風に思ったんですけど、割といつも通りのプレーはできたと思います」。ただし、島谷の運動量を逆手に取られる形で、空いたスペースを突かれるシーンも。試合後にはすぐに改善することを掲げていた。
「また、いい勉強になりましたし、次、こういうような相手と戦う時はしっかり修正して、次はしっかり自分の持ち味を120パーセント出せるようにやっていきたいなと思います」
全体的にファウルすることなく、ボールを奪い返していた印象があるが、本人はそれが完璧にできたとは思っていない。「やっぱりファウルを与えず、しっかり奪い切れるようにならないとこれから先もキツイと思いますし、個人としても成長していかないと思うんで、そこはまた見つめ直して、また成長できればいいかなと思います」。左SB増田大空(3年)とともに名門校のダブルキャプテンを務めるMFは、すでに複数のJクラブが関心を寄せる存在に。その一方、同じ早生まれの増田が先にU-17日本代表入りしたことが、島谷の「まだまだ」という思いをより強くしている。
「やっぱり(年代別日本代表から)声を掛けてもらえる選手にまだまだなれていないと思うんで。増田が呼ばれて、僕が呼ばれてない理由だと思うんで、そこは自分も慢心せず高みを目指して、代表でもトップクラスの選手になれるようにやっていきたいです」
昨年、流経大柏からMF亀田歩夢(富山)とFW松本果成(現湘南)が高卒でプロ入り。島谷もそのチャンスを勝ち取る意気込みだ。今月にはJクラブへの練習参加も予定されており、「自分は運動量だったり守備の面で特長を活かせると思うんで。そういうところはプロ選手にも遠慮せずしっかりぶつかって、自分の良さを120パーセントで出せるように頑張りたいと思います」と語る。その覚悟は言葉からも伝わってきた。
「もう、命懸けです。命懸けて行きます」
今後のプレミアリーグEAST、インターハイも年代別日本代表やプロから絶対的な評価を得るチャンス。4月のプレミアリーグEASTではプロ注目のレフティ、昌平高(埼玉)MF山口豪太(3年)に対して「山口豪太に行く」「絶対にオレが行くから大丈夫」とチームに宣言し、その通りの90分間を演じている。
「やる前はほんとに楽しみでした。マッチアップできるのはほんとに嬉しいことだし、自分にとっての成長だったり、自分の今の立ち位置っていうのはよく分かる試合だなって思っていました」。相手の上手さを感じた一方、自分は注目選手を上回るようなプレーができることを確信。その後の強敵とのマッチアップでも自信を持って臨んできた。これからも変わらず、目の前の試合に自信を持って挑み続ける。
「同世代の選手たちが活躍している情報っていうのはやっぱり耳に入ってくるんで、やっぱり『負けてられないぞ』っていう風に日々思いますし、プレミア(リーグ)とかで見せる場が毎週毎週あるわけですから、そこでしっかりアピールして、自分の将来に向かってやっていけたらなと思います」。まずは課題を改善しながら、日々成長すること。そして、これから続くリーグ戦、トーナメント戦で常に自分の120パーセントを出し切り、白星と将来のチャンスを勝ち取る。






(取材・文 吉田太郎)
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勝ち続けているチームのリーダーは一際、成長への欲求が強い。流通経済大柏高は主将の「相手より強い思いを全員で持て!」の檄もあり、立ち上がりから強敵・日体大柏高を呑み込むような戦い。前半を2-0で折り返すと、後半の我慢の時間を乗り越えて激戦区・千葉県予選を制した。
“フィールドの支配者”MF島谷義進主将(3年=FC.フェルボール愛知出身)は、「相手を研究していたんですけどハイラインだったんで、そこの裏をとにかく僕は見ていたので」1タッチのミドルパスなどで相手3バックを裏返し、決定機も創出。また、立ち上がりから190cmのFW大藤颯太(3年)をはじめ、高さのある前線へロングスローを入れて相手を押し込んだ。
加えて、この日もアンカーのポジションで抜群の運動量と際の強さを発揮。広範囲のカバーリングでボールを奪い返していた。前半25分に相手のサイドからの速攻をファウルで止めてしまい、今季初めてのイエローカード。「『焦るかな』っていう風に思ったんですけど、割といつも通りのプレーはできたと思います」。ただし、島谷の運動量を逆手に取られる形で、空いたスペースを突かれるシーンも。試合後にはすぐに改善することを掲げていた。
「また、いい勉強になりましたし、次、こういうような相手と戦う時はしっかり修正して、次はしっかり自分の持ち味を120パーセント出せるようにやっていきたいなと思います」
全体的にファウルすることなく、ボールを奪い返していた印象があるが、本人はそれが完璧にできたとは思っていない。「やっぱりファウルを与えず、しっかり奪い切れるようにならないとこれから先もキツイと思いますし、個人としても成長していかないと思うんで、そこはまた見つめ直して、また成長できればいいかなと思います」。左SB増田大空(3年)とともに名門校のダブルキャプテンを務めるMFは、すでに複数のJクラブが関心を寄せる存在に。その一方、同じ早生まれの増田が先にU-17日本代表入りしたことが、島谷の「まだまだ」という思いをより強くしている。
「やっぱり(年代別日本代表から)声を掛けてもらえる選手にまだまだなれていないと思うんで。増田が呼ばれて、僕が呼ばれてない理由だと思うんで、そこは自分も慢心せず高みを目指して、代表でもトップクラスの選手になれるようにやっていきたいです」
昨年、流経大柏からMF亀田歩夢(富山)とFW松本果成(現湘南)が高卒でプロ入り。島谷もそのチャンスを勝ち取る意気込みだ。今月にはJクラブへの練習参加も予定されており、「自分は運動量だったり守備の面で特長を活かせると思うんで。そういうところはプロ選手にも遠慮せずしっかりぶつかって、自分の良さを120パーセントで出せるように頑張りたいと思います」と語る。その覚悟は言葉からも伝わってきた。
「もう、命懸けです。命懸けて行きます」
今後のプレミアリーグEAST、インターハイも年代別日本代表やプロから絶対的な評価を得るチャンス。4月のプレミアリーグEASTではプロ注目のレフティ、昌平高(埼玉)MF山口豪太(3年)に対して「山口豪太に行く」「絶対にオレが行くから大丈夫」とチームに宣言し、その通りの90分間を演じている。
「やる前はほんとに楽しみでした。マッチアップできるのはほんとに嬉しいことだし、自分にとっての成長だったり、自分の今の立ち位置っていうのはよく分かる試合だなって思っていました」。相手の上手さを感じた一方、自分は注目選手を上回るようなプレーができることを確信。その後の強敵とのマッチアップでも自信を持って臨んできた。これからも変わらず、目の前の試合に自信を持って挑み続ける。
「同世代の選手たちが活躍している情報っていうのはやっぱり耳に入ってくるんで、やっぱり『負けてられないぞ』っていう風に日々思いますし、プレミア(リーグ)とかで見せる場が毎週毎週あるわけですから、そこでしっかりアピールして、自分の将来に向かってやっていけたらなと思います」。まずは課題を改善しながら、日々成長すること。そして、これから続くリーグ戦、トーナメント戦で常に自分の120パーセントを出し切り、白星と将来のチャンスを勝ち取る。






(取材・文 吉田太郎)
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