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[MOM963]日本大GK木村凌也(3年)_Jキャンプで負傷も完全復活、PK戦2本ストップで全国チケット

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PK戦でストップして吠えるGK木村凌也

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.22 アミノバイタル杯4回戦 拓殖大1-1(PK5-6)日本大 RKU FF]

 DF熊倉弘貴(4年=前橋育英高)による綺麗なパネンカが決まり、どよめきが起きた直後のPKストップだった。日本大のGK木村凌也は拓殖大の4人目のPKを右に飛んでストップすると、7人目までもつれたPKも右に飛んで止めた。

 PK戦2本のストップで3大会ぶりとなる総理大臣杯の出場権を手繰り寄せた守護神だが、自己評価は思いのほか厳しかった。「もう少し駆け引きをして、相手のペースではなく、自分のぺースでやれた。結果的に逆を突かれることが多かったので、コースを絞ってとかできたのかなと思います」。ハイレベルな悩みがそこにはあった。

 1年前は世界を相手に戦うピッチに立っていた。昨年、アルゼンチンで行われたU-20ワールドカップに出場。決勝トーナメントに進むことはできなかったが、グループリーグ全3試合でゴールマウスを守った。大学でも当然守護神として活躍。19大会ぶりとなる大学選手権(インカレ)出場にも貢献した。

 オフには横浜F・マリノスと北海道コンサドーレ札幌のキャンプに参加した。しかし札幌のキャンプに参加した際に右足首のじん帯を痛めてしまい、3か月半ほどの離脱を強いられることになった。ただ戻ってきてからのパフォーマンスは流石で、リーグ戦で2試合連続完封。この日の試合で復帰してから初めて失点したが、PK戦で勝利に導いた。

 Jクラブの活動に参加するごとに、プロでやっていくイメージも膨らんでいるという。「チーム選びも高いレベルでやって行きたい。ただ焦らずじっくりと決めたいと思います」。まずは大学で結果を残す。「去年インカレを経験したけど、2回戦でやられた。悔しい思いをしたので、(総理大臣杯では)楽しみつつ、優勝を狙えればなと思っています」。完全復活を遂げた世代屈指のGKが、日大の夏を熱くする。

(取材・文 児玉幸洋)

●第98回関東大学リーグ特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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