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敵としてU-20代表に立ちはだかったU-20W杯守護神最有力の木村凌也「選ばれる自信はある」プロは「早ければ早いほど」

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[4.18 練習試合 U-20日本代表候補3-0関東大学選抜]

 見慣れた選手ばかりが相手だった。3月のU20アジアカップで正GKを務めたGK木村凌也(日本大2年)はこの日、U-20日本代表候補の相手になって、関東大学選抜のゴールマウスを守った。

 チームは前半に3失点したが、木村が出場した後半は無失点。結果で貫録を示した。しかし試合後に行われたPK戦では、5本すべてを決められて敗戦。「アジアカップの時にPK練習をよくやっていた選手ばかりだったので、やり辛かったです」と頭をかいた。

「まだメンバーに入るか分からないですけど、選ばれる自信はありますし、選ばれたら絶対に活躍したい。W杯まであと1か月ですけど、もっとやっていかないといけない。W杯で自分が全試合に出られるように、もっとやっていきたいと思います」

 出場機会を安定させるために、大学に進学した。横浜F・マリノスではトップ昇格の話もあったというが、「上がってもすぐにレンタルという話でしたし、それなら大学で出たいなと思った」と、横浜FMジュニアユース追浜時代の監督の伝手があった日大に進学した。

 希望通りに入学初年度からレギュラーを掴むと、18年ぶりとなる1部復帰に貢献。個人賞の新人賞も受賞した。U-20日本代表でも安定したパフォーマンスを披露し、同世代の守護神最有力の不動の地位を築いている。

「代表から帰ってきてからもすぐに試合に出させてもらっていますし、代表の基準を日大に持ってこれればと思っている。チームにいい影響を与えられたらいいなと思っています」

 今季も開幕からゴールマウスを守ると、第2節の筑波大戦ではユースの後輩FW内野航太郎に大学初ゴールを含む2発を決められて悔しい思いをしたが、続く第3節の中央大戦ではPKによる1失点に抑えて、今季初勝利を呼び込んだ。

 ただ「(昨年は)自分的には納得していない。そこまで目立った活躍が出来なかった」と現状に満足はない。「(筑波大戦も)決められたのが後輩というのもありますし、難しいシュートではなかったので、自分が何とかできた部分もあった。そういうところはもっとやっていかないといけない」と貪欲な姿勢も崩すつもりもない。

 U-20代表としてW杯の出場はもちろん、早期のプロ入りも視野に入れながら大学生活を過ごしていきたいという。「自分は卒業する前に行きたいと思っているし、早ければ早いほどいいと思っている。もちろん、マリノスに戻って試合に出ることが一番ですど、そんな簡単に出られるチームではないので、すぐに出られるチームがあれば他のチームも意識していきたいです」。U-20W杯は大きな飛躍のきっかけとするつもり。「20代表で活躍してプロになって、オリンピック代表だったりを目指していきたい」と青写真を描いた。

(取材・文 児玉幸洋)
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