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10番を背負い、青森山田の東北新人優勝に貢献のMF芝田玲。今後、「自然とその番号が似合う選手になっていければいい」

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青森山田高の10番、MF芝田玲(2年=青森山田中出身)は攻守両面で貢献度の高い動き

[1.30 東北高校新人選手権決勝 遠野高 0-3 青森山田高 Jヴィレッジ]

「自分は10番を背負っていますけれども、あくまでチームの中の一人という感覚で、『オレが、オレが』になるつもりはないですし、背負うことで普通のプレーヤーじゃダメということは分かっていますし、違いを生み出していかなければいけない」

 東北高校新人大会で青森山田高(青森1)の10番を背負ったMF芝田玲(2年=青森山田中出身)は、静かに決意を口にした。昨年から名門のレギュラーを務め、選手権で全3試合に先発出場。U-17日本高校選抜候補にも選ばれた実力派のボランチは、東北高校新人大会でチームメートたちが力を出しやすいようにプレーしていた印象だ。

「今年から出る選手もたくさんいるので、その選手たちに気持ち良くやらせながら、あんまり自我を出すよりはやらせて、全体的に『積極的にやって良いよ』という話もしていたので、14番のヒデ(MF杉本英誉)だったり、川原(良介)だったり、勇気をもってやってくれて自信がついてくれたならば良かった」

 正確なキックを特長とするMFは、ゲーム主将を務めた決勝でチームを統率。中盤でバランスを整えながらボールに絡み、サイドへ散らして攻撃の起点となった。また、ベンチの指示を理解して攻撃をスピードアップ。そして、青森山田の強度、運動量を伝えるような動きも見せて優勝に貢献した。

 プレミアリーグでライバルになる尚志高(福島)が敗れた遠野高に快勝して優勝。チームリーダーの一人でもある芝田は、目標通りの勝利、優勝を評価する。「慢心するようなメンバーではないので、そこは一個言い聞かせながら、優勝がマイナスな意味になることは絶対にないですし、より一層チームが強くなっていくための一つの結果となったので良かったです」と頷いた。

 今後は10番が自然と似合う選手になることを目指していく。「正木(昌宣)さんが監督になって初めて10番をつけるということで、信頼して自分につけさせてくれている番号なので軽いプレーはできないですし、その中でも10番だからという感覚ではなくて、自分が自然とその番号が似合う選手になっていければいい」。10番が似合う選手。それはどのような姿なのか。

「ピッチの中で一番存在感のある選手になりたい」

 1学年先輩の10番FW小湊絆(3年)、高校サッカー界の“キング”と呼ばれた10番MF松木玖生(現FC東京)ら青森山田の10番はピッチで最も存在感があった。タイプはまた異なるものの、芝田ももっとも存在感のある選手になって、チームメートとともに目標の3冠を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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