身長が182cmまで伸びてプレースタイルも変化。前橋商10番FW井上泰が空中戦やチャンスメークで存在感
[6.22 プリンスリーグ関東2部第7節 前橋商高 1-5 山梨学院高 前橋商高G(MAESHO FOOTBALL PARK)]
決めるチャンスは、前後半ともにあった。仕留めきれず、「とても悔しい」と振り返る。それでも、前橋商高(群馬)の182cmFW井上泰(3年=ザスパクサツ群馬U-15出身)は強豪・山梨学院高相手に随所で強みを発揮した。
特に光ったのは、空中戦の強さとポストワークだ。「ヘディングはもう昔から得意で、ターゲットで今、やっています」。相手よりも早く跳躍し、DF背後へそらしたり、正確に味方へ落とすシーンも。完全に制空権を握っていた井上は、クロスから打点の高いヘディングシュートも放った。
また、正確にボールを収め、前向きにプレーする回数も増加。2トップを組む俊足FW清水一真(2年)やMF櫻井聖那(3年)へのパスでチャンスメークすることを意識し、決定機も演出した。
「自分の強みであるヘディングとか、1回タメを作るっていうのが何回かできたので、そこは良かったなって思います」というように、攻撃の中心になっていたが、エースの仕事をすることはできなかった。
試合開始直後にPAへ抜け出して放ったシュートは相手GKの好守にあい、後半8分には自ら獲得したPKを止められてしまった。チーム最多のシュート4本を放ったが、無得点。「DFが今日も前半とか結構耐えてたんで、そういう場面で自分が点を決めて勝たせたい」と誓っていた。
札幌、甲府でプレーした経歴を持つ笠原恵太監督が、「良い選手だと思います。クロスもピンポイントで来たらバチンと決める。あと、叩くタイミングとか上手いです。(将来の)可能性もあると思います」と評するポテンシャルの持ち主。特別なスピードがある訳ではないものの、ゴールへの執着心を高め、1本を決め切る力を身につければより面白い存在になりそうだ。
中学卒業時、群馬U-15からU-18チームへの昇格ではなく、「自分が中3の時に選手権出て、それで公立で行きたいなって考えていて前商は一番強かったので」伝統校・前橋商への進学を決めた。高校進学後に身長が約8cm伸び、プレースタイルも変化。前線でボールを収めるなど身体を張ってプレーすることが特長になった。
目標の存在は日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)。その井上は、トレーニングやリーグ戦で課題を改善しながら選手権予選へ向かう。「どん欲に、もうゴール前のクロスとかに入って、綺麗にとかじゃなくて、泥臭くても取りたい。インハイも共愛(学園)に悔しい負け方をして、そういう悔しい思いはしたくない。選手権最後なんで、もう優勝しか狙っていないです」。泥臭く決める選手へ。そして、下級生中心のチームを前線で引っ張り、前橋商を選手権へ導く。
(取材・文 吉田太郎)
●高円宮杯プリンスリーグ2024特集
決めるチャンスは、前後半ともにあった。仕留めきれず、「とても悔しい」と振り返る。それでも、前橋商高(群馬)の182cmFW井上泰(3年=ザスパクサツ群馬U-15出身)は強豪・山梨学院高相手に随所で強みを発揮した。
特に光ったのは、空中戦の強さとポストワークだ。「ヘディングはもう昔から得意で、ターゲットで今、やっています」。相手よりも早く跳躍し、DF背後へそらしたり、正確に味方へ落とすシーンも。完全に制空権を握っていた井上は、クロスから打点の高いヘディングシュートも放った。
また、正確にボールを収め、前向きにプレーする回数も増加。2トップを組む俊足FW清水一真(2年)やMF櫻井聖那(3年)へのパスでチャンスメークすることを意識し、決定機も演出した。
「自分の強みであるヘディングとか、1回タメを作るっていうのが何回かできたので、そこは良かったなって思います」というように、攻撃の中心になっていたが、エースの仕事をすることはできなかった。
試合開始直後にPAへ抜け出して放ったシュートは相手GKの好守にあい、後半8分には自ら獲得したPKを止められてしまった。チーム最多のシュート4本を放ったが、無得点。「DFが今日も前半とか結構耐えてたんで、そういう場面で自分が点を決めて勝たせたい」と誓っていた。
札幌、甲府でプレーした経歴を持つ笠原恵太監督が、「良い選手だと思います。クロスもピンポイントで来たらバチンと決める。あと、叩くタイミングとか上手いです。(将来の)可能性もあると思います」と評するポテンシャルの持ち主。特別なスピードがある訳ではないものの、ゴールへの執着心を高め、1本を決め切る力を身につければより面白い存在になりそうだ。
中学卒業時、群馬U-15からU-18チームへの昇格ではなく、「自分が中3の時に選手権出て、それで公立で行きたいなって考えていて前商は一番強かったので」伝統校・前橋商への進学を決めた。高校進学後に身長が約8cm伸び、プレースタイルも変化。前線でボールを収めるなど身体を張ってプレーすることが特長になった。
目標の存在は日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)。その井上は、トレーニングやリーグ戦で課題を改善しながら選手権予選へ向かう。「どん欲に、もうゴール前のクロスとかに入って、綺麗にとかじゃなくて、泥臭くても取りたい。インハイも共愛(学園)に悔しい負け方をして、そういう悔しい思いはしたくない。選手権最後なんで、もう優勝しか狙っていないです」。泥臭く決める選手へ。そして、下級生中心のチームを前線で引っ張り、前橋商を選手権へ導く。
(取材・文 吉田太郎)
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