[新人戦]昨年はセカンドチーム、今年はAチームで主将と10番を担当。MF福島京次は「今年は今年」で大津の力を引き上げ、結果を残す
[2.15 九州高校新人大会予選L第1節 大津高 2-0 長崎総合科学大附高 SAGAサンライズパーク(北)]
KYFA 男子第46回九州高等学校(U-17)サッカー大会(佐賀)が15日、開幕した。2024年プレミアリーグ王者の大津高(熊本1)は予選リーグ第2ブロック第1節で長崎総合科学大附高(長崎2)と対戦。新エース候補のFW山下虎太郎(2年)とキレのあるドリブルを連発していたMF有村颯太(2年)のゴールによって、2-0で白星スタートを切った。
勝った大津は、CBのポジションでプレミアリーグ日本一に貢献したU-17日本高校選抜候補DF村上慶(2年)が縦横無尽の動き。右SBのポジションから前線、左サイドにも顔を出してチャンスを生み出し、強烈な左足シュートで2点目を演出した。また、DF陣は長崎総科大附の縦に速い攻撃にややバタつくシーンもあったが、U-17日本高校選抜候補GK村上葵(2年)を中心に無失点勝利。MF福島京次主将(2年=ロアッソ熊本ジュニアユース出身)は「難しくなるとは思ってたんですけど、まずは勝てて良かった」とホッとした表情を見せていた。
福島京は新生・大津の主将と10番を担うボランチ。この日はMF福島悠士(2年)とともに精度を発揮しながら攻撃をコントロールした一方、相手のポケットを突くなど効果的な動きを見せていた。
「県大会が終わってから、人がちゃんとスペースを見て動いたり、味方の動きを見て違うスペースに入ってランニングしたり、グループっていう部分を意識してやっていた」という中、主将はその動きを体現。県新人戦決勝では「自分がやりたいことばっかりやっていて」効果的な動きが少なく、途中交代した反省も糧に必要なランニングをしたり、無駄なく止まることも心がけてチームの流れを好転させていた。
時にドリブルで切れ込み、ポスト直撃のミドルシュートを撃ち込むなど印象的な動き。ただし、「もっとボールを受ける前に見ること。まだちょっと無理してる部分があったんで、もっとスムーズにプレーできるように、もっと見てやっていきたいなって思います」。自身に求めるレベルはまだまだ高い。
福島京は昨年のプレミアリーグWESTで主に交代出場ながら14試合2ゴール。大津史上初の日本一に輝いた先輩たちは、「もう練習のゲームとかでも、ほんとに凄かったです」。その世代の大黒柱、日本高校選抜候補CB五嶋夏生主将(3年、筑波大進学予定)とU-19日本代表候補の10番MF嶋本悠大(3年、現清水)の後継者として指名された。
重圧を感じているが、覚悟は決まっている。「(五嶋)夏生さんと(嶋本)悠大さんが背負ってたものなので、ほんとに重圧っていうのは感じますけれど、それを乗り越えた先にいい景色があると思うんで、あまり気負いせずに頑張りたい」。この日、平岡和徳テクニカルアドバイザーから受けた「去年は去年。今年は今年」という言葉によって、福島京ら各選手はまず自分たちのやるべきことからしっかりと実行しようとしている。
「去年が強すぎて、個人でできる選手がたくさんいましたけど、今年は今年で、やっぱり個人とチームワークっていう部分を上手く組み合わせながら戦って行かないと、去年のようにいい結果は残せないと思うんで。それが平岡先生の言っている『今年は今年』っていう部分なのかなと思います。(自分自身も)まずはチーム第一に苦しい時に声出したり、チームを第一に考えていきたいなと思います」(福島京)
その上で、昨年のプレミアリーグWESTで2桁得点をマークした嶋本のように、自身も同リーグでの2桁得点が目標。昨年、プリンスリーグ九州1部を戦うセカンドチームで10番と主将を務めてきたMFは、「今年は結果にこだわっています。去年も(主将、10番)やっていたんですけど、今年は今年で、Aチームなんで。今年のチームの中心選手になりながら、結果を出して、自信もつけていきたいなと思います」と力を込めた。
2024年度は、プレミアリーグWEST、同ファイナルで優勝する快挙。だが、選手権は3回戦で流通経済大柏高(千葉)に競り負け、2冠を達成することができなかった。新チーム発足時に再確認したことは、選手権で流経大柏にリベンジすること。「やっぱり今年も県内3冠っていうのを目標にしてますし、流経にあの舞台で絶対リベンジするっていうことをもう一回再確認してこのチームは始まったので、そこは強く、絶対に忘れずに、やっていきたいなって思います」(福島京)。今年の大津は“強すぎる”先輩たちの背中を見て、トレーニングで揉まれた世代。1年後に先輩たちを超えるために、日常から進化を続ける。






(取材・文 吉田太郎)
KYFA 男子第46回九州高等学校(U-17)サッカー大会(佐賀)が15日、開幕した。2024年プレミアリーグ王者の大津高(熊本1)は予選リーグ第2ブロック第1節で長崎総合科学大附高(長崎2)と対戦。新エース候補のFW山下虎太郎(2年)とキレのあるドリブルを連発していたMF有村颯太(2年)のゴールによって、2-0で白星スタートを切った。
勝った大津は、CBのポジションでプレミアリーグ日本一に貢献したU-17日本高校選抜候補DF村上慶(2年)が縦横無尽の動き。右SBのポジションから前線、左サイドにも顔を出してチャンスを生み出し、強烈な左足シュートで2点目を演出した。また、DF陣は長崎総科大附の縦に速い攻撃にややバタつくシーンもあったが、U-17日本高校選抜候補GK村上葵(2年)を中心に無失点勝利。MF福島京次主将(2年=ロアッソ熊本ジュニアユース出身)は「難しくなるとは思ってたんですけど、まずは勝てて良かった」とホッとした表情を見せていた。
福島京は新生・大津の主将と10番を担うボランチ。この日はMF福島悠士(2年)とともに精度を発揮しながら攻撃をコントロールした一方、相手のポケットを突くなど効果的な動きを見せていた。
「県大会が終わってから、人がちゃんとスペースを見て動いたり、味方の動きを見て違うスペースに入ってランニングしたり、グループっていう部分を意識してやっていた」という中、主将はその動きを体現。県新人戦決勝では「自分がやりたいことばっかりやっていて」効果的な動きが少なく、途中交代した反省も糧に必要なランニングをしたり、無駄なく止まることも心がけてチームの流れを好転させていた。
時にドリブルで切れ込み、ポスト直撃のミドルシュートを撃ち込むなど印象的な動き。ただし、「もっとボールを受ける前に見ること。まだちょっと無理してる部分があったんで、もっとスムーズにプレーできるように、もっと見てやっていきたいなって思います」。自身に求めるレベルはまだまだ高い。
福島京は昨年のプレミアリーグWESTで主に交代出場ながら14試合2ゴール。大津史上初の日本一に輝いた先輩たちは、「もう練習のゲームとかでも、ほんとに凄かったです」。その世代の大黒柱、日本高校選抜候補CB五嶋夏生主将(3年、筑波大進学予定)とU-19日本代表候補の10番MF嶋本悠大(3年、現清水)の後継者として指名された。
重圧を感じているが、覚悟は決まっている。「(五嶋)夏生さんと(嶋本)悠大さんが背負ってたものなので、ほんとに重圧っていうのは感じますけれど、それを乗り越えた先にいい景色があると思うんで、あまり気負いせずに頑張りたい」。この日、平岡和徳テクニカルアドバイザーから受けた「去年は去年。今年は今年」という言葉によって、福島京ら各選手はまず自分たちのやるべきことからしっかりと実行しようとしている。
「去年が強すぎて、個人でできる選手がたくさんいましたけど、今年は今年で、やっぱり個人とチームワークっていう部分を上手く組み合わせながら戦って行かないと、去年のようにいい結果は残せないと思うんで。それが平岡先生の言っている『今年は今年』っていう部分なのかなと思います。(自分自身も)まずはチーム第一に苦しい時に声出したり、チームを第一に考えていきたいなと思います」(福島京)
その上で、昨年のプレミアリーグWESTで2桁得点をマークした嶋本のように、自身も同リーグでの2桁得点が目標。昨年、プリンスリーグ九州1部を戦うセカンドチームで10番と主将を務めてきたMFは、「今年は結果にこだわっています。去年も(主将、10番)やっていたんですけど、今年は今年で、Aチームなんで。今年のチームの中心選手になりながら、結果を出して、自信もつけていきたいなと思います」と力を込めた。
2024年度は、プレミアリーグWEST、同ファイナルで優勝する快挙。だが、選手権は3回戦で流通経済大柏高(千葉)に競り負け、2冠を達成することができなかった。新チーム発足時に再確認したことは、選手権で流経大柏にリベンジすること。「やっぱり今年も県内3冠っていうのを目標にしてますし、流経にあの舞台で絶対リベンジするっていうことをもう一回再確認してこのチームは始まったので、そこは強く、絶対に忘れずに、やっていきたいなって思います」(福島京)。今年の大津は“強すぎる”先輩たちの背中を見て、トレーニングで揉まれた世代。1年後に先輩たちを超えるために、日常から進化を続ける。


U-17日本高校選抜候補の右SB村上慶は縦横無尽の動き


U-17日本高校選抜候補のGK村上奏は完封勝利に貢献


後半29分、MF有村颯太(左)がゴールを喜ぶ
(取材・文 吉田太郎)



