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[プリンスリーグ関東1部]昨年度の選手権でスーパーゴール。矢板中央の注目MF平野巧がJユース相手でも自信を持ってドリブル、パス、シュートを表現

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矢板中央高MF平野巧(3年=FC Gois U-15出身)は強敵相手にテクニックを発揮するなど存在感のある動き

[11.24 プリンスリーグ関東1部第16節 RB大宮U18 2-2 矢板中央高 NACK]

 昨年度の選手権でスーパーゴールを決めたMFが、シーズン終盤にかけてその実力をより表現してきている。矢板中央高(栃木)MF平野巧(3年=FC Gois U-15出身)はこの日、両チーム最多のシュート4本。無得点に終わったものの、RB大宮U18相手に存在感のある動きを見せた。

 シャドー、ボランチを務めたMFは鋭いプレッシャーを受ける中でも自信を持ってボールキープ。DFのマークをずらし、ドリブルや長短のパスに持ち込んでいた。前半は味方と噛み合わない部分も散見されたが、その中でもハイサイドへ抜け出してのクロスやミドルシュート。そして、後半にはドリブルでの中央突破やカットインで2人かわしてからの左足シュートへ持ち込んだ。

 2-2の後半45+1分には敵陣でセカンドボールを回収すると、相手DFを外して右足ミドル。素晴らしい軌道の一撃は左上隅を捉えたかと思われたが、わずかに枠から外れて決勝点にはならなかった。

 ミドルレンジから自分がシュートを狙うことで相手が前に出てくる。警戒して前に出てきた相手の逆を突く形でFW古田弥祿(3年)へのスルーパスも。平野は「ペナルティエリア外のシュートは日々練習してるので、そこで点決めないとっていう考えです。やっぱり得点が取れない試合は自分も活躍は良くないなっていう風には思っています」。決め切れなかったことを反省していたが、RB大宮U18相手でも「(ゴール以外は)自分の思うようなプレーができたかなっていう風に思います」と前向きだった。

 自信を持って自分のドリブル、パス、シュートを出そうとしていることが印象的。「『ビビらずやる』ってところは(高橋健二)監督だったり(コーチの金子)文三さんがおっしゃってくれてるんですけど、やっぱりボールのキープ力だったり、両足のキックの精度だったりっていうストロングがここで出せなかったら、将来、プロになれないなっていう風な考えがあるので、ここでやるのは大前提っていう考えでした」。選手権予選でも佐野日大高との大一番(準決勝)でミドルシュートを決め、決勝でもキープ力、テクニックで違いを生み出していた。

 平野は昨年度の選手権1回戦の岡山学芸館高戦で先制のスーパーミドル。「あの大舞台で点決めてから、自分に自信がついたというか、もっとやれるなっていう風に思って、やっぱこの1年間、半年やってきたので、そこは全然余裕があるかなっていう風に思います」。今年1月にはU-17日本高校選抜候補にも選出。だが、新シーズンはやや過信してしまっていた時期があるという。

 チームはインターハイ出場権を逃し、プリンスリーグ関東1部でも低迷。平野ももっと活躍ができたという印象だが、「そこは(金子)文三さんだったり、(高橋)監督にも強く言われたので、そこからやっぱり自分が引っ張らないとなっていう意識でこの選手権期間だったりはやってきました」。インターハイ予選敗退直後のプリンスリーグ関東1部前期・横浜FMユース戦で平野は決勝点を決め、守備でも奮闘。自分のプレーがどう影響するか実感した注目MFは覚悟を決め、プリンスリーグ関東1部や選手権予選で活躍を続けてきた。

 高橋健二監督が「良い選手ですよ。やっぱりミドルシュートを決められるので」という平野は、今後の試合へ向けて「やっぱり点に絡むっていう部分で、ゴール決めるだったり、アシストだったり見える数字っていうのは日々求めてやっているので、そこが次の(プリンスリーグ後期の横浜F・)マリノス戦だったり、選手権で出ればいいかなっていう風に思います」。卒業後は関東1部の強豪大学に進学予定。今後、警戒が強くなるだろうが、その中でチームを勝たせて多くの人たちにアピールする。


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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