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U-17W杯の悔しさをバネに。鹿島ユース10番MF平島大悟がプレミアファイナルで先制ゴール

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前半37分、鹿島アントラーズユースの10番MF平島大悟(2年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)が先制ゴール

[12.21 プレミアリーグファイナル 鹿島ユース 1-1(PK3-2)神戸U-18 埼玉]

 U-17ワールドカップ後の努力を大舞台でのゴールに結びつけた。鹿島アントラーズユースの10番MF平島大悟(2年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)が前半37分に先制ゴール。左サイドから斜めの動きでFW吉田湊海(2年)のスルーパスを引き出すと、ドリブルでDFの足を止め、鮮やかな右足シュートをゴール右隅に沈めた。

 イメージ通りのゴールだった。「(ドリブルから)シュートを打とうと思ったんですけど、相手の足が見えたので、1回止めてから、もう1回リラックスして決めれたかなと思います。打った瞬間、あそこのコースに行くだろうなっていうか、ミートしてたんで、ほんとに思い描いたようなゴールでした」。この一撃は悔しい思いを糧に重ねてきたというトレーニングの成果だった。

 平島はU-17日本代表としてU-17ワールドカップに出場。モロッコとの初戦で貴重なゴールを決めたが、オーストリアとの準々決勝では前半に2度の決定機がありながら決めることができなかった。チームも0-1で敗戦。大会最終日まで8試合を戦うこと、そして世界一という目標を達成することができなかった。

「あの場面で今日得点できたっていうのは、やっぱ日頃の岡本コーチにもう本当、練習終わった後にずっと自主練付き合ってもらって、ほんとに練習した形があのままゴールになったのがほんとに嬉しいです。ワールドカップでもほんとに悔しい負け方して、そこから凄くシュートも練習しました。(注目されている分、)自分は違いを出さないといけないっていうところはより意識していました」

 U-17ワールドカップ準々決勝では、マイナスのラストパスからの左足シュートと左クロスからの右足シュートをいずれも相手GKに止められている。この日決めた形や、「ワールドカップで外した形のシュート練習をたくさんしてきました」。その努力をプレミアリーグファイナルでのゴールに結実。また、日本クラブユース選手権(U-18)大会MVPのMFは大舞台での勝負強さも発揮し、求めていたという「10番の仕事」も果たした。

 縦横無尽に動きながら質も発揮するMFは、得点後も2点目を目指して相手ゴールへ。それを奪うことができなかったことは反省点となった。そして、勝負どころの後半39分に「悔しかった」という交代。それでも、信頼しているという仲間たちがPK戦を勝ち切り、優勝をもたらしてくれた。

 鹿島ユースは日本クラブユース選手権、Jユースカップに続く3冠達成。試合後暫く経っても平島の喜びと興奮は冷めなかった。「もうほんとに3冠したかったっていうか、気持ちがもう今、結構落ち着いてない感じなんですけど、ほんとに3冠できて嬉しかったです」。クラブユースチームにとっての3大タイトルを総ナメ。来年はタイトル獲得とトップチームに駆け上がることを目指す。

「やっぱりユースの活動だけではなく、自分の目標はトップでタイトル取ることなんで、そこにもう向かっていきたいです」。そのために必要なものは結果。「結果がトップに上がるってなると大事になってくるんで、しっかりとアシストや得点だったり結果残していきたいです」。ユースレベルでは圧倒的な結果を残してチャンスを掴む。


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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