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6年間過ごしたアカデミーでの最終戦。神戸U-18CB原蒼汰がシュートブロック連発し、同点ヘッド。「このクラブでもう1回プレーできるように」

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後半12分、ヴィッセル神戸U-18CB原蒼汰(3年=ヴィッセル神戸伊丹U-15出身)が同点ゴール

[12.21 プレミアリーグファイナル 鹿島ユース 1-1(PK3-2)神戸U-18 埼玉]
 
 神戸アカデミーで過ごした6年間のラストゲーム。ヴィッセル神戸U-18CB原蒼汰(3年=ヴィッセル神戸伊丹U-15出身)が3冠を狙う鹿島ユースの前に幾度も立ちはだかり、同点ゴールも決めた。

 0-1の後半12分、MF藤本陸玖(3年)の右FKからヘディングシュート。マークについていたのは、U-22日本代表の注目DF大川佑梧(3年)だった。「(藤本は)いつもあんな感じでいいボール上げて来てくれる。大川選手も高いけど、やっぱボールが良かって、自分の前に来たんです。あとは触るだけだったんで、ほんとにボール良かったです」。ゴールネットに突き刺し、歓喜を爆発させた。

 前半、チームは攻撃面で苦戦。なかなか中盤のラインを突破することができず。鹿島ユースにボールを奪われ、押し込まれる時間帯が続いた。前半のシュート数は0-10。だが、「今日はもうやるしかない状況やったんで。いつも以上に気合い入っていた」という原がシュートブロックを連発する。

 U-17日本代表FW吉田湊海(2年)をはじめ、鹿島ユースの多彩なアタッカーたちと対峙。彼らに「仕事をさせない」ことに集中した。神戸U-18は相手の迫力のある攻撃に対し、粘り強い守備。特にヴィッセル神戸伊丹U-15時代からのチームメイトであるDF寺岡佑真(3年)と原の2CBの奮闘が光っていた。

 寺岡は中学時代、サイドバックやウイングが主戦場。原がコンビを組むようになったのはU-18チームに進んでからだ。「中学校の時はそんなめっちゃ仲良かったりはなかったんですけど、同じ高校の1年生の時に同じクラスで、そういうのもあって、一緒にセンターバックやって、それから、めっちゃ仲良くなって、最後こういういい舞台で一緒に最高のプレー出来たんで、ほんまに感謝しています」。相棒とともに延長戦までの110分間、ゴールを守り続けた。
 
 PK戦の末に敗れたが、現状の自分の力は出し切った。「自分はトップに上がれんくて、その中で、この最後の活動で、やっぱ自分の持ち味、守備のところは、この観客がいっぱいいる中で恩返しするっていうところではしっかり自分のプレーをできていたのかなと思います」と胸を張る。

 徳島から中学進学時に神戸のアカデミーへ進み、過ごしてきた6年間。神戸への愛情、思い入れは特別なモノがある。「ほんまに徳島から出てきて、ヴィッセル神戸といういいチームに入れて本当に嬉しくて、このクラブに本当に感謝していて、このクラブでもう1回プレーできるように戻ってきたいと思います。やっぱこのクラブに戻ってきてっていうのが一番で、4年間でこの悔しさとかを晴らして、しっかり成長して、このクラブにまた恩返しできるように成長したいと思います」と力を込めた。

 恩師・安部雄大監督は記者会見の最後に「3年生はもうほんとにこれで活動が終わるので、トップに上がる選手、それから大学に行く選手がいますので、まだまだ彼らのサッカー人生は続くということは伝えたいな思います」と語っていた。原は目標を変えることなく持ち続け、先にプロ入りする4人に追いついて、追い越す。


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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