「試合を決めに行く」ACLE大一番に立った17歳FW浅田大翔、代表とクラブで“サウジ生活”の4月へ「チームを引っ張っていければ」
FW
[3.11 ACLE決勝トーナメント1回戦 横浜FM 4-1 上海海港 横浜国]
横浜F・マリノスの未来を担う17歳のFW浅田大翔が、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準々決勝進出をかけた大一番で後半37分から途中出場した。トップチームでの出場は昨年11月のACLEブリーラム・ユナイテッド戦(◯5-0)に続いて2試合目。「デビューの時くらいに緊張はした」という中でも、献身的なプレッシングで守勢のチームに活力をもたらし、2戦合計スコア5-1のリードを守った。
17歳に託されたのは今季連戦出場が続くエースFWアンデルソン・ロペスの代役1トップ。守備の役割はしっかり意識しながらも、ストライカーとしての使命に燃えていた。「攻められる時間でもあったので、自分が前から行って、チームとして上に持って行って、もっと点を取って、試合を決めに行くという指示で(スティーブ・ホーランド監督から)送り出された」。
その気概が相手CBの2枚を追い回し、プレスバックにも走るという献身性につながっていた。「監督から『前から行け』と言われていたのでしっかり前から行って、前から行けば相手が蹴ってくるので、蹴ってきた時にセカンドボールを拾いに行くことは常に(天野)純くんと話していた」。相手がシンプルなパワープレーに出てきたため、前線でボールに関わる機会は多くなかったものの、ゴールを狙いながら試合を締めるという大事な役割を務め上げた。
この勝利により、横浜FMはサウジアラビアで集中開催される準々決勝以降の”最終決戦”進出が決定。昨年5月のACL決勝アルアイン戦(2戦合計3-6で敗退)以降、クラブにとってより大きな悲願となったアジア制覇に向け、また一歩前進した。
浅田自身、昨年9月の今大会開幕節・光州FC戦(●3-7)からメンバーに食い込み、ベンチ入り枠の広いACLEと共にトップチームでのステップを登ってきた。最後はピッチで東地区突破に貢献。「チームとして去年の準優勝で悔しい思いをしたので、なんとしてでもサウジに行って優勝しようという気持ちでこの2戦を戦っていた。自分はほとんど何もしていないけど、試合に出て勝てたことが良かった」と一定の手応えを口にした。
もっとも、「自分はほとんど何もしていない」という言葉からにじむように、数分間の出場時間に甘んじるつもりはない。「ピッチに立ったら若さは関係ない。監督が求めるものをしっかりやって、チームが勝つためにしっかり動いていきたい」。次は結果に関わるような仕事を自らに求めていくつもりだ。
そうした中、浅田にとってこの春はキャリアの大きな分岐点となりそうだ。
ACLE準々決勝以降は4月25日から5月4日にかけてサウジアラビアで行われ、浅田もそこでの飛躍を目指しているが、自身が中心選手を担うU-17日本代表も4月3日から20日にかけてサウジアラビアでAFC U17アジアカップを戦う予定。大忙しの17歳には最長1か月の“サウジ生活”が待っており、「自分は暑さにも慣れると思うのでそういうところでチーム(横浜FM)を引っ張っていければ」と経験をチームに還元する構えだ。
「サウジアラビアは暑いと思うし、日本とは全く違う環境だと思う。レフェリーの違い、サポーターの数でもアウェー感が出てくると思うので、そこでどれだけマリノスのファミリー一丸となって戦えるかが大事だと思う」
この約1年間だけでも昨年10月にカタールで行われたU17アジアカップ予選を始め、ポルトガル、フランス、中国、パラグアイへの遠征を経験しており、アウェーに挑む心構えは万全。
「U-17でチームの中心となってやりたいし、もっと20のほうのW杯にも出ていかないといけないといけない。20のメンバーの中にJリーグで試合に出ている人は少ないので、自分が出てアピールしていきたい」とJリーグ出場や“飛び級”への野心も燃やし、世界に羽ばたくチャンスを掴む。
(取材・文 竹内達也)
●ACLE2024-25特集
横浜F・マリノスの未来を担う17歳のFW浅田大翔が、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準々決勝進出をかけた大一番で後半37分から途中出場した。トップチームでの出場は昨年11月のACLEブリーラム・ユナイテッド戦(◯5-0)に続いて2試合目。「デビューの時くらいに緊張はした」という中でも、献身的なプレッシングで守勢のチームに活力をもたらし、2戦合計スコア5-1のリードを守った。
17歳に託されたのは今季連戦出場が続くエースFWアンデルソン・ロペスの代役1トップ。守備の役割はしっかり意識しながらも、ストライカーとしての使命に燃えていた。「攻められる時間でもあったので、自分が前から行って、チームとして上に持って行って、もっと点を取って、試合を決めに行くという指示で(スティーブ・ホーランド監督から)送り出された」。
その気概が相手CBの2枚を追い回し、プレスバックにも走るという献身性につながっていた。「監督から『前から行け』と言われていたのでしっかり前から行って、前から行けば相手が蹴ってくるので、蹴ってきた時にセカンドボールを拾いに行くことは常に(天野)純くんと話していた」。相手がシンプルなパワープレーに出てきたため、前線でボールに関わる機会は多くなかったものの、ゴールを狙いながら試合を締めるという大事な役割を務め上げた。
この勝利により、横浜FMはサウジアラビアで集中開催される準々決勝以降の”最終決戦”進出が決定。昨年5月のACL決勝アルアイン戦(2戦合計3-6で敗退)以降、クラブにとってより大きな悲願となったアジア制覇に向け、また一歩前進した。
浅田自身、昨年9月の今大会開幕節・光州FC戦(●3-7)からメンバーに食い込み、ベンチ入り枠の広いACLEと共にトップチームでのステップを登ってきた。最後はピッチで東地区突破に貢献。「チームとして去年の準優勝で悔しい思いをしたので、なんとしてでもサウジに行って優勝しようという気持ちでこの2戦を戦っていた。自分はほとんど何もしていないけど、試合に出て勝てたことが良かった」と一定の手応えを口にした。
もっとも、「自分はほとんど何もしていない」という言葉からにじむように、数分間の出場時間に甘んじるつもりはない。「ピッチに立ったら若さは関係ない。監督が求めるものをしっかりやって、チームが勝つためにしっかり動いていきたい」。次は結果に関わるような仕事を自らに求めていくつもりだ。
そうした中、浅田にとってこの春はキャリアの大きな分岐点となりそうだ。
ACLE準々決勝以降は4月25日から5月4日にかけてサウジアラビアで行われ、浅田もそこでの飛躍を目指しているが、自身が中心選手を担うU-17日本代表も4月3日から20日にかけてサウジアラビアでAFC U17アジアカップを戦う予定。大忙しの17歳には最長1か月の“サウジ生活”が待っており、「自分は暑さにも慣れると思うのでそういうところでチーム(横浜FM)を引っ張っていければ」と経験をチームに還元する構えだ。
「サウジアラビアは暑いと思うし、日本とは全く違う環境だと思う。レフェリーの違い、サポーターの数でもアウェー感が出てくると思うので、そこでどれだけマリノスのファミリー一丸となって戦えるかが大事だと思う」
この約1年間だけでも昨年10月にカタールで行われたU17アジアカップ予選を始め、ポルトガル、フランス、中国、パラグアイへの遠征を経験しており、アウェーに挑む心構えは万全。
「U-17でチームの中心となってやりたいし、もっと20のほうのW杯にも出ていかないといけないといけない。20のメンバーの中にJリーグで試合に出ている人は少ないので、自分が出てアピールしていきたい」とJリーグ出場や“飛び級”への野心も燃やし、世界に羽ばたくチャンスを掴む。
(取材・文 竹内達也)
●ACLE2024-25特集


