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関東MVP池谷銀姿郎、夏の海外遠征にSNSざわつかせた横浜FM参加…「とにかく今は筑波のために。自分のことは後回しで」

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DF池谷銀姿郎(左)

[12.13 インカレ決勝ラウンド第1節 筑波大1-0常葉大 AGFフィールド]

 筑波大(関東1)の大学選手権(インカレ)初戦は奇しくも、夏の総理大臣杯の1回戦と同じ常葉大(東海2)が相手になった。「前回自分たちが勝ったので、間違いなくエネルギーを持ってやってくるというのはあった」。DF池谷銀姿郎(3年=横浜FCユース)も警戒心を持って臨んでいたことを明かす。

 そして結果は前半34分に生まれたMF山崎太新(4年=横浜FCユース)のゴールで奪ったリードを守り抜いて1-0で勝利。予選ラウンドを勝ち上がってきたチームの勢いを封じて、完封勝ちを飾った。3年生DFリーダーは「勢いに負けずに自分たちから勢いを出していこうと話していたので、そこが体現できたのはよかった」と納得の表情をみせた。


 今季の関東大学リーグ最優秀選手の称号を手にした。チーム事情で昨年までの右SBからCBに転向。ただ関東大学リーグでは全22試合に先発出場すると、右目の上を裂傷するアクシデントがあった9月27日の日本体育大戦以外はフルで出続けた。MVPについては池谷も「すごく嬉しかったですね」としみじみと話した。

「同時に4年生が貰うべき賞なのかなと思ったし、(廣井)蘭人だったり、内野(航太郎)だったり、いい選手はいたし、そもそも年初めに(4年生になる)安藤(寿岐=鳥栖)、加藤(玄=名古屋)、諏訪間(幸成=横浜FM)が抜けて、彼らがいたら間違いなくMVPだろうし、(佐藤)瑠星も1年を通してすごい活躍をしてくれた。たまたま自分が貰いましたけど、(多くの)点も取ったわけではないし、ゴールを守っていたのは瑠星の方だと思うし、目立つポジションにいただけなので、仲間に感謝したいです」

 これまでにない1年を過ごした。以前から「大卒で海外挑戦をする選択肢を捨てたくない」と話していた池谷は、今夏初めて海外クラブの練習に参加した。クラブは過去に日本代表FW中村敬斗も所属したオーストリア1部のLASKリンツで、その後の全日本大学選抜で経験したイタリア遠征を含めて、貴重な経験値を上げた。

「(海外は)遅かれ早かれ行きたい場所。夏に海外に行って、すごくポジティブになれたし、割と通用するなというのがあった。速いとか、上手い相手にも割と順応できていた。相手がプレシーズンだったのはあるけど、対等、もしくは完封できるくらいのイメージを持てた。でもその経験もすべて筑波のためだと思っていて、筑波があって今の自分があると思っています」


 また大学リーグ終了後には一部SNSをざわつかせる出来事があった。池谷は先月末に横浜F・マリノスの練習に参加。さらに11月30日にJ1第37節が行われた日産スタジアムのグラウンドレベルにいる姿がファンのカメラにとらえられたことで話題を集めた。「すごくいいチームでしたし、役割がハッキリしていたから、馴染めたことは馴染めた。攻撃に特化しているチームだと思うので、その辺は筑波に還元できているのかなと思います」。

 ただしあくまでも“筑波のため”。今すぐに進路を決断するつもりはないという。「小井土さん(監督)を始め、外に出ていろんな環境に触れることはいいことだとおっしゃってくれている。Jリーグで刺激をもらって筑波に還元しようかなと思っていて、自分は筑波が大好きなので、筑波のために行った感じです」。そして今は「インカレを優勝したいが一番」と強調。「とにかく今は筑波のためにやるだけ。自分のことは後回しで頑張っていきたい」と意欲を燃やした。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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