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かつてのマンC対アトレティコにサウジ戦重ねた菅原由勢「もっと強烈に質を上げないといけない」

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DF菅原由勢(サウサンプトン)

[3.25 W杯最終予選 日本 0-0 サウジアラビア 埼玉]

 ボール支配率77.6%を記録しながらも0-0のドローに終わったサウジアラビア戦後、W杯最終予選初先発となった日本代表DF菅原由勢(サウサンプトン)は欧州最高峰のビッグクラブ対決に重ねながらレベルアップを誓った。

「思ったよりもサウジアラビアが引いてきたので予想外な部分はあったけど、こういう試合はたとえばチャンピオンズリーグでマンチェスター・シティアトレティコ・マドリーが試合をした時のように、5-5でブロックを敷いてきた時はどれだけ質を伴っている選手がいてもこじ開けるのは難しいと感じた」

 菅原が例に挙げたのは2021-22シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)準々決勝第1戦。ボール支配率70%を超えるホームのマンチェスター・Cに対し、A・マドリーが「5-5-0」の布陣で持ち堪え、後半途中まで0-0の拮抗した展開に持ち込んでいた一戦だ。

 この試合では0-0で迎えた後半25分、MFロドリの縦パスを受けたMFフィル・フォーデンが股抜きパスで右ポケットを通し、MFケビン・デ・ブライネが決勝ゴール。マンチェスター・Cはしっかりと勝ち切り、その後、2戦合計1-0というロースコアで準決勝進出を決めていた。

 しかし、この日の日本代表はそうはいかなかった。「数少ないチャンスもあったわけなので、仕留める質は僕自身、強烈にもっともっと質を上げないといけないと感じたところもあった。こういう相手には一瞬のスキ、一瞬の高いクオリティーが試合を解決する。そこは僕自身まだまだ課題に感じた」。菅原はこの日、相手の足が止まりつつあった後半17分に途中交代しており、不完全燃焼の思いもあったはず。だが、それを言い訳にすることなく、与えられた時間での力不足を受け止めた。

 日本と明確な力の差があるアジアの中下位国ならまだしも、2022年のカタールW杯でアルゼンチンを破った経験も持つサウジアラビアがこうした徹底的な守備ブロックを敷いてきたのは想定外だった。それもサウジアラビアは長らくボール保持を強みとしてきたチーム。森保ジャパンとして初対戦だった2019年のアジア杯ラウンド16では、この日の逆の展開となり、ボール保持率23.7%ながら1-0で勝利したこともあった。

 しかし、いまこうした対応を受けるのも日本代表の力が評価されている証。菅原は冷静に現状を受け止め、さらなるレベルアップの糧にしようとしている。

「誰も4〜5年前のサウジアラビアが5バックでベタ引きするなんて思わないでしょうし、でもそれを今日やってきたわけなので、それだけ日本がリスペクトされている証拠でもあると思う。でも自分たちがW杯で優勝するためには個々の質を上げていかなければいけないと素直に感じる。みんなそのことは分かっていると思うし、練習もしている。時の運ももちろんあるだろうし、サウジもすごく集中力も持って守備をしていたと思う。でも、それでも勝たなきゃいけないのが日本代表の宿命だと思います」

 悔しさとともに終えた最終予選初先発。昨年初旬のアジア杯以降、苦境に向き合い続ける24歳はこの結果をもひたむきに受け止め、次はさらにパワーアップした姿で日本代表のピッチに立つ。
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(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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