[5.15 J1第14節 町田 2-1 C大阪 Gスタ]

　U23アジアカップ帰還後、初先発を飾った。FC町田ゼルビアのU-23日本代表FW藤尾翔太はセレッソ大阪との試合で持ち味を発揮。ユース時代を過ごした古巣との一戦には「負けたくない気持ちが一番強かった」と語りつつ、試合後にはC大阪サポーターに挨拶も。「すごく温かく迎えてくれた。歌も歌ってくれて、見てくれてるんやなと。頑張らなあかんなという気持ちでした」と振り返った。

　試合開始早々からチャンスを作り続けた。前半5分には縦パスに反応してPA右に進入。古巣の同期DF西尾隆矢のマークをはがし、折り返したボールでFW藤本一輝の決定機を演出した。同9分には自らのシュートでゴールを脅かすが、相手GKのセーブに遭う。「ニアに打ってしまった。そういうところでファーに流し込める冷静さがあれば」。自らのプレーを省みていた。

　持ち味のハイプレスは序盤からC大阪を苦しませた。「前へのプレッシングはずっと求められていること。90分通してやればやるほどいいもの」と手応えを語る。「僕も疲弊するが、相手もしんどいと思う。それがチャンスにつながるといい」。後半41分の途中交代まで走り切った。

　U-23日本代表として臨んだU23アジア杯では、パリオリンピック出場と8年ぶり2度目の優勝を果たした。クラブに帰還すると、おめでとうという祝福も受けた。だが喜びもつかの間、パリ五輪メンバーに食い込むための戦いはすでに始まっている。「ゴールを決めれなかったことは悔しい。だけど最低限はやれた」。チームへの貢献、そして数字という結果を残して、夏の大舞台を目指すつもりだ。

(取材・文　石川祐介)

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