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[東京都CY U-17選手権]FC東京U-18が東京制覇。町田ユースとの好勝負をPK戦で制す

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FC東京U-18が東京都クラブユースサッカーU-17選手権を制覇

[2.24 東京都クラブユースU-17選手権決勝 FC東京U-18 0-0(PK7-6)町田ユース 西が丘]
 
 24日、東京都クラブユースサッカーU-17選手権決勝が行われ、FC東京U-18が0-0(PK7-6)でFC町田ゼルビアユースに勝利。東京都クラブユースチームの頂点に立った。なお、大会MVPにはPK戦で3本ストップのFC東京GK渡邊麻舟(1年/24年U-16日本代表)が選出されている。

 FC東京の先発はGK渡邊、DF藤森登也(2年)、松野泰知(1年/24年U-16日本代表候補)、佐々木将英(2年/24年U-17日本代表)、高橋裕哉(2年)、MF二階堂凛太郎主将(2年)、田邊晴大(2年)、菅原悠太(2年)、友松祐貴(1年)、FW江口海渡(2年)、尾谷ディヴァインチネドゥ(2年)の11人だった。

プレミアリーグEAST所属のFC東京U-18は選手層の厚さを示した

 一方の町田はGK末永幹人(2年)、DF荻野凱(2年)、佐藤智風主将(2年)、西尾心(2年)、熊谷瑛志(1年)、MF森高優(2年)、関大翔(2年)、林夏生(2年)、武田翔琉(2年)、FW原櫻太(1年)、西川瑞希(2年)の11人でスタートした。

東京都1部リーグに所属する町田ユースがプレミア勢に挑戦

 立ち上がり、強烈な圧力を見せるFC東京が敵陣でボールを奪ってチャンス。4分には尾谷のスルーパスから江口がフィニッシュへ持ち込み、8分には藤森のクロスから尾谷が決定的なヘッドを放つ。だが、この日抜群のシュートストップを見せていた町田GK末永がビッグセーブ。この後はキーマン・関を中心に町田が相手DFの背中を狙いながらボールを前進させる。

前半8分、FC東京の190cmFW尾谷ディヴァインチネドゥが決定的なヘッド

町田の中盤で効いていたMF関大翔

 左サイドで推進力を見せていたSB熊谷と中外にポジションを取りながら攻撃に係わる右SB荻野が効果的な動き。2人のラストパスが森高や林のシュートに結びつく。また、GK末永のキック一発で熊谷が抜け出し、右足シュートを放つシーンもあった。

町田の左SB熊谷瑛志は判断力と推進力も披露

 町田の中山貴夫監督は「選手も最初の10分ぐらいはちょっと圧の方が強すぎて(スペースが)見えにくかったところもあると思うんですけど、それが見え始めてからは意図的にそこにボールを入れてっていうことが意識的にできてたんで、そこは良かったかなと思います」と振り返る。

対するFC東京は最終ラインで存在感を放つCB佐々木がシュートブロックや守備対応の強さを発揮。また、佐藤由紀彦監督は「プレスが剥がされると諸刃の剣になる怖さもあるんですけれども、それを込みで行き切れるかというのが今日のテーマでもあったので」。奪い切れないシーンがあったことは確かだが、前から行く姿勢を変えずに戦い、良い形での守備から攻め返していく。

右サイドから中央、左にも流れて攻撃に係わる菅原や尾谷が競りながらでも前に出る力を示していた。また、田邊が二階堂のサポートを受けながら積極的に間へ顔を出してパス交換。高橋の左クロスを尾谷が狙い、藤森の右クロスから友松がシュートへ持ち込むなどゴールに迫る。

FC東京はMF菅原悠太の左足シュートなどでゴールに迫る

だが、町田はCB西尾が190cmFW尾谷相手に健闘を続けたほか、GK末永やCB佐藤が集中した守りで対抗する。後半7分、町田はパス交換から関とのコンビで原が抜け出し、左足シュート。だが、FC東京はGK渡邊が阻止し、直後に自陣でのロストから林に打たれたシュートもCB松野がブロックする。町田は競りながらでもバランスを崩さずドリブル、パスを繰り出す武田や鋭い抜け出しを見せる原が係わっての攻撃から西川のシュートや熊谷のラストパスにまで持ち込むが、ゴールを奪うには至らない。

FC東京のCB佐々木将英が町田の前に立ちはだかった

大会優秀選手に選出されたMF田邊晴大

町田の10番MF武田翔琉は存在感のある動き

FC東京は後半12分に右SB小島颯来(2年)、同19分にはMF北原槙(中3/24年U-15日本代表)をピッチへ送り出す。巧みな身のこなしとテクニックの光る北原が攻撃のギアを上げる。対する町田は26分にMF藤巻陽向(1年)を投入。互いにチャンスを作り合う中、FC東京は36分にMF田中希和(2年/24年U-17日本代表)を送り出し、さらに攻撃の厚みを増す。

佐藤由紀彦監督は「選手の特長を活かすということを一番に考えています。タレントはいますので、どの選手が出ても個性を出せるように」。40分、右クロスを尾谷が頭で落とし、走り込んだ田中の右足シュートはクロスバーを直撃。さらに二階堂の強烈なシュートなどでゴールをこじ開けようとしたが、町田も譲らず、0-0のまま延長戦へ突入した。

延長前半、FC東京は左の北原が中へ切れ込んで右足シュート。町田も同後半、足を攣らせて交代を告げられながらもプレーを続行した関のスルーパスで、藤巻が抜け出しかける。5分にはFC東京右SB小島のクロスから尾谷の1タッチシュートがゴール左を捉えたが、町田GK末永が再びビッグセーブ。直後には北原の左クロスを大外の右SB小島が頭でネットを揺らすも、オフサイドの判定でノーゴールとなった。延長後半終了間際に町田はMF有馬佑賀(1年)を投入。だが、スコアは0-0から動かず、好勝負の決着はPK戦に委ねられた。

FC東京の中学生MF北原槙は攻撃を勢いを加速させた

先攻・FC東京の菅原のチップキックからスタートしたPK戦は、町田1人目をFC東京GK渡邊がストップ。だが、町田は相手の2人目を止めたGK末永が、3人目のキッカーとして登場し、右足シュートを突き刺す。FC東京は渡邊が相手4人目を止めたが、町田GK末永が5人目をストップ。この後互いに譲らず、迎えた9人目、FC東京はFW尾谷が決めると、直後に渡邊がこの試合3本目のPKセーブ。この瞬間、FC東京の優勝が決まった。

PK戦5人目、町田GK末永幹人がビッグセーブ

PK戦9人目、FC東京GK渡辺麻舟が止めて決着

歓喜のFC東京イレブン

FC東京の二階堂は「自分たちが下がらずに、自分たちのサッカーをしようということでプレッシャーに行って、シュートまで、なかなか入らなかったんですけれども、焦れずに最後までやり切れたことが良かったです」。佐藤監督が「(新3年生は可能性のある選手が多く)もっともっと色々なものが出てくると思う」と評する世代が、トップチームへの昇格と公式戦出場、そしてチームとしてのタイトル獲得を目指す。

(取材・文 吉田太郎) 
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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