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[富士山カップ]MF永田隼主将らコツコツ成長してきた世代の浦和東、目標は「強豪私学を倒して全国に行く」

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10番MF永田隼主将(新3年=FCアビリスタ出身)ら公立校の浦和東高は「富士山カップ」で勝負強さを身につける

[3.25 富士山カップ予選リーグ 作陽学園高 3-0 浦和東高 川田ツインサッカー場B]

 埼玉の公立校、浦和東高が「令和7年度 第7回 富士山カップ」(山梨県甲府市、3月24日~26日)で全国の強豪校相手に力を磨いている。

 24日の初戦はボールを保持する時間を増やし、MF藤井慶太(新3年)の2ゴールによって長崎総合科学大附高(長崎)に2-1で勝利。25日午前には中国高校新人大会優勝校の作陽学園高(岡山)に挑戦した。

 立ち上がりから前線の柱として期待されるFW金響生(新3年)を起点とした速攻になどにチャレンジ。セットプレーを獲得し、左SB佐々木佑輝(新3年)のロングスローなどでゴール前のシーンを作り出した。

前線でチームを引っ張るFW金響生

 前半は相手のファインゴール2発によって0-2だったが、チームにとって欠かせない存在になっているCB飯田悠生(新2年)がゴール前で守備能力の高さを発揮。また、MF永田隼主将(新3年)がアプローチの鋭い守備で奪い返すなど対抗した。
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新2年生のCB飯田悠生がインターセプトから攻め上がる

 ただし、永田は「自分たちは前からハメに行きたかったんですけど、守備が上手くいってなくて。あと、シンプルに1対1の強度で負けていたのが負けの原因かなと思います」と首を振る。

 自身のプレーについても運動量を増やせなかったことや奪い返す回数を十分に増やせなかったこと、そして奪ったあとのパスの精度についても反省。「もっとこだわってやっていきたいなと思います。自分、守備的な選手なんですけど、もっと攻撃で存在感を出して、守備でも、攻撃でも頼りになるキャプテンになりたいなと思います」と誓っていた。

 後半、金や藤井らが係わっての攻撃などで攻め返し、右クロスから右SB塩谷龍哉(新3年)がヘディングシュートを放つシーンもあったが、0-3で敗戦。午後の順位決定戦では滝川二高(兵庫)と接戦を演じたもの、0-0(PK3-4)で惜敗した。

MF藤井慶太は長崎総科大附戦で2発

 浦和東は選手権出場5回、インターハイ出場8回の実績を持ち、OBにGK川島永嗣(現磐田)らがいる。激戦区・埼玉で戦うチームが掲げているのは、打倒・私学、そして全国出場。永田は「自分たちのチームは公立高校なんですけど、強豪私学を倒して全国に行くってことが目標なので、昌平とか、武南とか、西武台とかを倒すっていうことを目標にしてやっています。最近、(埼玉県では)私学ばかり全国に出ていますが、昔は浦和東も出ていたので、土グラとかも関係なしに、そういういい環境のチームを倒してやるみたいな、そういうところを原動力にやっています」と語る。

 土のグラウンドによる日常でチーム力を高め、昨年は夏冬の埼玉県予選で8強。フェスティバルではあるものの、夏の和倉ユース大会では興國高(大阪)や作陽を倒し、優勝校の日大藤沢高(神奈川)とPK戦にまでもつれ込む熱戦を演じている。

 ただし、昨年からの経験者の少ない新チームは、県新人戦で初戦敗退。永田は「自分たちの代は1年の頃はほんとに全く勝てなくて。先生にもたくさん言われてきました」という。だが、「1個上がとても強かったので、そこから色々なことを学んで、少しは戦えるチームになってきたのかなと思います」と一歩一歩成長していることを実感している。

 平尾信之監督も「凄くコツコツ伸びている世代」と評する新3年生の世代は、「富士山カップ」の経験も糧にして4月からの新シーズンに臨む意気込みだ。永田は、「(今年は)惜しいで終わるんじゃなくて、しっかり全国出れるように、結果を出せるように、頑張っていきたい」と力を込めた。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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