[船橋招待]練習から三原則の基準を示すMF森露羽安主将中心に好守から速攻。市立船橋が名古屋U-18に競り勝つ
[3.29 船橋招待U-18大会 市立船橋高 2-1 名古屋U-18 グラスポ]
29日、「第30回船橋招待U-18サッカー大会」で市立船橋高(千葉)と名古屋グランパスU-18(愛知)が激突。プレミアリーグ勢対決は市立船橋が2-1で競り勝った。
冷たい雨の中で行われた一戦(25分ハーフ)は前半11分、市立船橋が先制する。左SB野地透生(新3年)の右CKをCB斉藤健吾(新2年)が豪快なヘッドでゴール。だが、名古屋U-18はスリッピーなピッチコンディションの中で、ボールタッチやパスをずらすことなく精度の高い攻撃を続ける。


そして前半15分、24年U-17日本代表FW大西利都(新3年)の正確な落としからFW石田翔琉(新2年)が右足シュートを決め、同点に追いついた。この後、名古屋U-18はエネルギッシュな動きを見せるFW伊藤ケン(新3年)とキープ力で違いを生み出す大西を中心に逆転を目指すが、市立船橋は前からの守備で対抗する。


特に中盤ではMF森露羽安主将(新3年)をはじめとした選手たちがプレスバックを徹底。森は「プレスバックして奪うっていうのは、(監督の)波多さんからいつも練習から言われているので、そこはもう徹底的に自分たちは言い合って練習からやってるので、そこもできて、ほんといい試合ができたと思います」と振り返る。市立船橋は守備からリズムを掴み、テンポの良い攻撃から、積極的な動きの光るFW勝又悠月(新2年)がシュートへ持ち込んだ。
名古屋U-18もU-18日本代表GK萩裕陽(新3年)がゴール前で存在感を放ったほか、MF野村勇仁主将(新3年)らが隙を見せない。後半も大西がドリブルで大きく前進してシュートシーンを創出するなど勝ち越し点を目指す。


一方、市立船橋は後半開始からメンバー半数を入れ替え、システムも変更。新3年生の世代は公式戦の経験が浅いが、新チーム移行後にコツコツ努力してきたことを波多秀吾監督も認めるチームは、名古屋U-18と渡り合って見せた。
森は「去年ずっと経験している人が少ない分、自分たちの色っていうのを大事にしていて、個人個人そんなに突出した人がいっぱいいる訳じゃないんですけど、自分たちはチーム1つになって戦っていく、目標に向かっていく、っていうところは強い意志を持ってできていると思うので、そこは新チームからみんなでやれているところだと思います」。中でも主将の森は先頭に立って市立船橋の三原則、球際、切り替え、運動量の基準を高めている。
「自分は声でまとめて上手くやったりするタイプじゃないんですけど、その姿勢とかで球際、切り替え、運動量の市船の基準というのを見せられるように毎日やっています。そこはほんとに情熱を持って意識してやっているところです。守備は得意でボール奪取が自分の一番の武器だと思ってるので、そこはもうほんと誰にも負けないっていう気持ちでいつもやっています」。ともに日本高校選抜に選ばれたMF太田隼剛(現桐蔭横浜大)、DF岡部タリクカナイ颯斗(現東洋大)に続く主将は、「自分は自分で頑張って」結果を残すことを目指している。
その市立船橋は野地の攻め上がりとクロスなどでゴール前のシーンを作ると、22分、奪い返しからの速攻でチャンス。最後は交代出場のFW仲野真翔(新3年)が左足で決勝点を決めた。強豪を撃破して今大会の通算成績は2勝1分に。森は「自分たちのペースで試合ができた訳じゃなかったんですけど、その守備から攻撃のカウンターとかを強みにして、今年は自分たちでやっていこうと思っているので、そこで練習から意識しているところが出て、今日も2点目とか奪ってから速攻で点も決めることができたんで、いい流れだったと思います」と頷いた。




市立船橋は昨年、インターハイで8強入りし、プレミアリーグEASTでは後半戦を7勝3分1敗の好成績で逆転残留。だが、選手権は千葉県予選準決勝で敗れ、全国大会には届かなかった。森は「今年はもう絶対インハイと選手権も全国出て結果を残したいっていうのはあって、プレミア(リーグ)も去年はずっと前期勝てなくてあまりチームとしても上手くいってなかったんで、今年は前期の初戦から、しっかり開幕から勝ち切って、いい波に乗って勝ち続けていけるような、常に勝てるようなチームにしていきたいと思っています」と誓った。強い意志を持って取り組む名門校は2025年度、プレミアリーグ、夏冬の全国大会でも必ず結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)
29日、「第30回船橋招待U-18サッカー大会」で市立船橋高(千葉)と名古屋グランパスU-18(愛知)が激突。プレミアリーグ勢対決は市立船橋が2-1で競り勝った。
冷たい雨の中で行われた一戦(25分ハーフ)は前半11分、市立船橋が先制する。左SB野地透生(新3年)の右CKをCB斉藤健吾(新2年)が豪快なヘッドでゴール。だが、名古屋U-18はスリッピーなピッチコンディションの中で、ボールタッチやパスをずらすことなく精度の高い攻撃を続ける。


前半11分、市立船橋DF斉藤健吾(新2年、26番)が先制ゴール
そして前半15分、24年U-17日本代表FW大西利都(新3年)の正確な落としからFW石田翔琉(新2年)が右足シュートを決め、同点に追いついた。この後、名古屋U-18はエネルギッシュな動きを見せるFW伊藤ケン(新3年)とキープ力で違いを生み出す大西を中心に逆転を目指すが、市立船橋は前からの守備で対抗する。


名古屋U-18は前半15分、FW石田翔琉(新2年、左)が同点ゴール
特に中盤ではMF森露羽安主将(新3年)をはじめとした選手たちがプレスバックを徹底。森は「プレスバックして奪うっていうのは、(監督の)波多さんからいつも練習から言われているので、そこはもう徹底的に自分たちは言い合って練習からやってるので、そこもできて、ほんといい試合ができたと思います」と振り返る。市立船橋は守備からリズムを掴み、テンポの良い攻撃から、積極的な動きの光るFW勝又悠月(新2年)がシュートへ持ち込んだ。
名古屋U-18もU-18日本代表GK萩裕陽(新3年)がゴール前で存在感を放ったほか、MF野村勇仁主将(新3年)らが隙を見せない。後半も大西がドリブルで大きく前進してシュートシーンを創出するなど勝ち越し点を目指す。


名古屋U-18の前線で存在感を放ったFW大西利都(新3年)
一方、市立船橋は後半開始からメンバー半数を入れ替え、システムも変更。新3年生の世代は公式戦の経験が浅いが、新チーム移行後にコツコツ努力してきたことを波多秀吾監督も認めるチームは、名古屋U-18と渡り合って見せた。
森は「去年ずっと経験している人が少ない分、自分たちの色っていうのを大事にしていて、個人個人そんなに突出した人がいっぱいいる訳じゃないんですけど、自分たちはチーム1つになって戦っていく、目標に向かっていく、っていうところは強い意志を持ってできていると思うので、そこは新チームからみんなでやれているところだと思います」。中でも主将の森は先頭に立って市立船橋の三原則、球際、切り替え、運動量の基準を高めている。
「自分は声でまとめて上手くやったりするタイプじゃないんですけど、その姿勢とかで球際、切り替え、運動量の市船の基準というのを見せられるように毎日やっています。そこはほんとに情熱を持って意識してやっているところです。守備は得意でボール奪取が自分の一番の武器だと思ってるので、そこはもうほんと誰にも負けないっていう気持ちでいつもやっています」。ともに日本高校選抜に選ばれたMF太田隼剛(現桐蔭横浜大)、DF岡部タリクカナイ颯斗(現東洋大)に続く主将は、「自分は自分で頑張って」結果を残すことを目指している。
その市立船橋は野地の攻め上がりとクロスなどでゴール前のシーンを作ると、22分、奪い返しからの速攻でチャンス。最後は交代出場のFW仲野真翔(新3年)が左足で決勝点を決めた。強豪を撃破して今大会の通算成績は2勝1分に。森は「自分たちのペースで試合ができた訳じゃなかったんですけど、その守備から攻撃のカウンターとかを強みにして、今年は自分たちでやっていこうと思っているので、そこで練習から意識しているところが出て、今日も2点目とか奪ってから速攻で点も決めることができたんで、いい流れだったと思います」と頷いた。


後半22分、市立船橋FW仲野真翔(新3年)が左足で決勝ゴール


雨中の熱戦に決着をつけた
市立船橋は昨年、インターハイで8強入りし、プレミアリーグEASTでは後半戦を7勝3分1敗の好成績で逆転残留。だが、選手権は千葉県予選準決勝で敗れ、全国大会には届かなかった。森は「今年はもう絶対インハイと選手権も全国出て結果を残したいっていうのはあって、プレミア(リーグ)も去年はずっと前期勝てなくてあまりチームとしても上手くいってなかったんで、今年は前期の初戦から、しっかり開幕から勝ち切って、いい波に乗って勝ち続けていけるような、常に勝てるようなチームにしていきたいと思っています」と誓った。強い意志を持って取り組む名門校は2025年度、プレミアリーグ、夏冬の全国大会でも必ず結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)