beacon

[東京都CY U-17選手権]新たなフェーズに入る2026年は「個々の選手の顔が見える」チームへ。FC東京U-18はFCトリプレッタユースを撃破して新体制初の公式戦を白星で飾る!

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

FC東京U-18はチームキャプテンのMF友松祐貴が先制点をゲット!

[2.1 東京都CY U-17選手権決勝L FC東京U-18 5-0 FCトリプレッタユース 東京ガス武蔵野苑多目的G]

 クラブとしても新たな取り組みに舵を切る2026年シーズン。高いレベルのステージへとたどり着くためには、必ずシビアな競争が待っている。その中で個の成長をグループの成長に繋げて、一人ひとりの価値も、チームとしての価値も、上げ続けていくしかない。

「みんながグラウンドの中でしっかり考えて、工夫して、失敗を恐れずにチャレンジするということを、まずはやってもらいたいなと思っているので、そういう意味では課題感もありましたけど、勝利したことにプラスして良い成果があったんじゃないかなと感じています」(FC東京U-18・北慎監督)

 課題と収穫をきっちりと得た、上々の新体制初勝利!1日、東京都クラブユースサッカーU-17選手権決勝リーグが行われ、今季から北慎監督が就任したFC東京U-18FCトリプレッタユースに5-0で勝利。新チームで挑んだ初めての公式戦を白星で飾っている。


 お互いに探り合うような展開で立ち上がったゲームは、FC東京U-18が先にスコアを動かす。前半12分。MF梶山蓮翔(1年)が左へ丁寧なスルーパス。「彼ならパスが出てくると思って裏に走ったら実際に来て、かなり緊張しました」というMF友松祐貴(2年)が冷静にGKとの1対1を制して、ボールをゴールに流し込む。今季のチームキャプテンがまずは一仕事。ホームチームが1点のアドバンテージを引き寄せる。

 ただ、「自分もトリプレッタ出身で、街クラブ独特の強度や雰囲気があるのは知っていたんですけど、少し受け身になった部分があったと思います」とFC東京U-18のGK渡邊麻舟(2年)が話したように、15分過ぎからアンカーのMF渡邉仁(2年)に加え、インサイドハーフのFW原和輝(2年)とMF實沢颯(2年)で組む中盤3枚のボールタッチも増えたトリプレッタが、丁寧な攻撃の組み立てから好リズムに。20分にはMF橋詰龍太郎(1年)を基点に、實沢の左クロスに合わせたFW宮内蒼馬(2年)のシュートは枠の左へ外れたものの、惜しいシーンを創出する。

積極的にゴールを狙ったFCトリプレッタユースFW宮内蒼馬

中盤で存在感を発揮したFCトリプレッタユースMF實沢颯


 以降のFC東京U-18はMF冨田真隆(1年)とMF中島大芽(2年)のドイスボランチの配球から、右はDF田中理久(2年)とMF中野寛基(2年)が、左はDF新田遥人(2年)と友松が組んだ両サイドからアタックで、狙うさらなる追加点。

 対するトリプレッタもペースは譲らない。右からDF萱垣伶威(2年)、DF平松翔太(2年)、MF佐藤幹太(2年)、キャプテンのDF佐藤健(2年)が並んだ4バックも粘り強く相手のアタックに対応し、安定した守備をベースに狙う一刺し。40分にはGK藤本諒(2年)のフィードから、FW米川知宏(2年)の枠内シュートは渡邊にキャッチされるも、同点への意欲を打ち出す。

 だが、次の1点もFC東京U-18に記録される。41分。左サイドで獲得したCKを梶山が正確に蹴り入れると、走り込んだ中島のヘディングがゴールネットへ到達。2-0。終盤に点差が開く形で、最初の45分間は終了した。


 渡邊も「後半はフィールドの選手もうまくゲームに適応し始めて、割とうまく行く部分も多かったと思います」と口にした通り、FC東京U-18は後半に入ると、序盤から一段階踏み込むアクセル。6分には右サイドから中野が仕掛け、FW井部結斗(2年)がヒールで残したボールを、梶山がゴールネットへグサリ。3-0。リードが広がる。

 小さくないビハインドを追い掛けるトリプレッタも、選手を交代で入れ替えながら、まずは1点を返したいところ。21分には相手陣内での素早い切り替えでボールを奪い、宮内がフィニッシュまで持ち込むも、軌道はクロスバーの上へ。FC東京U-18の中央を固めるDF松野泰知(2年)とDF吉田遥翔(2年)のセンターバックコンビの牙城を崩すまでには至らない。

 25分。FC東京U-18は途中出場のMF伊藤海成(1年)が中央を運び、友松が左へ送ったラストパスを、梶山はゴール右スミへ確実に流し込み、チーム4点目。トップチームのキャンプにも参加した梶山は、これで2ゴール2アシストを記録するなど、個人としての違いを見せ付ける。

4得点に絡んだFC東京U-18MF梶山蓮翔(43番)


 42分。ストライカーが試合を締める。FC東京U-18は右サイドへの展開から、中野が正確なクロスを中央へ送り込むと、井部のヘディングはきっちりとネットを揺らす。昨年の大会でも初戦で激突したトリプレッタ相手にゴールを奪った背番号19が、きっちりチーム5点目をゲット。確かな得点感覚をアピールしてみせる。

 ファイナルスコアは5-0。「トリプさんもいい相手でしたし、新チーム初戦の公式戦として良い緊張感のあるゲームになったんじゃないかなと。思い通りに行く時間と、行かない時間がちゃんとあって、その中でも自分たちでどうにか得点に繋げていこうという経緯が凄く見えたゲームだったんじゃないかなと思います」と北監督も語ったFC東京U-18が、シーズンのオープニングマッチを勝利で締めくくる結果となった。


 試合前のウォーミングアップから、FC東京U-18の選手たちは元気な声を響かせていた。もちろんシーズン初の公式戦という高いモチベーションもあったはずだが、グループ全体から発するエネルギーの高さが実に印象的だった。そのことを口にすると、北監督は笑顔でこんなことを教えてくれる。

「今は凄く前向きな、良い競い合いが始まっているなという印象で、みんながお互いに高め合おうという意識はあります。トップのキャンプに行った選手も、そこで学ばせてもらったことをしっかりトレーニングの中で出してくれるので、そういった意識もみんなに少しずつ浸透しているんじゃないかなと思いますね」。

「昨日のトップの練習試合でも、去年まで一緒にやっていた選手が向こう側のグラウンドで、Jリーグの開幕1週間前という空気の中でプレーしているのをこっちの選手は隣で見ていましたし、本当に良い環境になってきているんじゃないかなと思います。そこはウチのクラブの一番の強みなのかなと」。

 実際にトップチームのキャンプを経験した選手たちも、自らの現在地をしっかりと受け止めながら、それをさらなる成長の糧にしようと、ポジティブに日々のトレーニングと向き合っているようだ。

「自分が思っていた以上にうまく行かないことが多かったというか、練習1つとっても自分の技術の低さや、判断スピードの差を毎日痛感して、あの2週間で課題も含めて多くのことを得られたので、今は凄くモチベーションの高い状態でサッカーできていると思います」(松野)

「自分はただただ何もできなかったんですけど、それを良い経験として生かすかどうかは自分次第なので、何もできなかったで終わらせるのではなくて、そこから何ができるかを今後のユースの活動の中で考えて、またトップに行かせていただく機会があるなら、そこで新しいものを発揮できたらなと思っています」(友松)

「凄くサッカーとも自分とも向き合えて、良い刺激を受けました。ピッチ外でも長友選手のようなベテランの人たちがどういうことをしているかを見て学ぶことができたので、ただ刺激を受けただけではなくて、いかに自分のものにしていけるかを考えながら、その意識を継続させたいなと思っています」(渡邊)

完封勝利に貢献したFC東京U-18の守護神、GK渡邊麻舟


 今年の夏から『U-21 Jリーグ』がスタートするが、FC東京もそこに参戦することが決まっており、育成という面で新たなフェーズに入っていくことは間違いのないところ。25年近くこのクラブのアカデミーで指導に当たってきた北監督も、その取り組みがもたらすはずの効果に期待を隠さない。

「僕らはより選手が成長できる環境を整えていくということで、クラブを挙げての新しい取り組みになっていくので、そういう仕組みがしっかりできていくことは、僕らアカデミーの指導にも必ずプラスになってきますし、トップで活躍する選手がもっと増えるチャンスだと思います。そこは僕も楽しみですね」。

「その中で以前からU-18が持っている力強さと、新しいクラブの取り組みが融合して、みんなの特徴が見えるチームにしていきたいですよね。個々の選手の顔が見えるというか、オーガナイズすることも大事だと思うんですけど、見ている方が『この選手にはこういう特徴があるんだな』というのを感じてもらえるような選手がより増えれば、より応援してもらえるチームになるんじゃないかなと思います」。

 強く、愛されるチームをめざして。強く、愛される選手をめざして。新たな指揮官を頂き、新たな歴史のページを綴り始める、若き青赤の選手たちの新たな冒険。FC東京U-18の2026年シーズンが、今からとにかく楽しみだ。



(取材・文 土屋雅史)
土屋雅史
Text by 土屋雅史

「ゲキサカ」ショート動画

TOP