スペインMF陣とも渡り合った背番号10…U-17日本代表MF佐藤龍之介(FC東京)「この経験は絶対に無駄にしたくない」
[11.20 U-17W杯決勝T1回戦 U-17日本 1-2 U-17スペイン]
前半、間違いなくMF佐藤龍之介(FC東京)が試合を動かしていた。
U-17ワールドカップ・ラウンド16においてU-17スペイン代表と対戦したU-17日本代表は前半開始早々に先制点を献上する苦しい流れとなっていた。
「ボールを“持たせて”という考え方だった」と佐藤が振り返るように、ポゼッションから押し込まれること自体は想定内。ただ、中央を破られての失点は明らかに余計だった。ただ、その失点後から日本は確実に試合の流れを掴んでいく。変幻自在のポジションを取る佐藤が起点となる攻めも機能し始め、特に右サイドからの崩しは明らかにスペインを脅かしていた。
そして迎えた40分、戦術的な狙いどおりにスペースへ抜け出した佐藤は、一度DFにボールを奪われかけるも、これを即時奪回。鋭いパスをマイナスへと繰り出した。
「その前のシーンで、ニアに(クロスが)引っかかったんですけど、『マイナス空いてるよ』と言われていたので、今度はしっかり狙いどおり出せたかなと思う」
ボールを受けたFW名和田我空(神村学園高)が見事なシュートを突き刺し、1-1。試合を振り出しに戻してみせた。
後半はスペインがギアを上げてくる中で、日本側は連戦の疲労もあってペースを上げられない。佐藤も局面で魅せる場面はあり、「対峙してもやれないということは全然なかった」とスペインのMF陣とも渡り合ったが、ゴールを生み出すには至らず。1-2での敗戦となり、「もっとゴールを脅かすプレーを出せるようにならないといけない。そこが足りない」と肩を落とした。
もっとも、これで佐藤の世界へのチャレンジが終わるわけではない。「意外とできる」という感触を得たこともあり、「悲しい気持ちはありますけど、これでモチベーションがなくなるってことは全くない」と断言する。
「J1の試合に出続けることが次の目標。U-20W杯でも、この世代が引っ張っていくくらいの気持ちでやっていかないといけない。この経験は絶対に無駄にしたくないと思っています」
日本の10番は世界舞台で得た手応えを糧に、さらなる進化を目指していく。
(取材・文 川端暁彦)
●U-17ワールドカップ2023特集
前半、間違いなくMF佐藤龍之介(FC東京)が試合を動かしていた。
U-17ワールドカップ・ラウンド16においてU-17スペイン代表と対戦したU-17日本代表は前半開始早々に先制点を献上する苦しい流れとなっていた。
「ボールを“持たせて”という考え方だった」と佐藤が振り返るように、ポゼッションから押し込まれること自体は想定内。ただ、中央を破られての失点は明らかに余計だった。ただ、その失点後から日本は確実に試合の流れを掴んでいく。変幻自在のポジションを取る佐藤が起点となる攻めも機能し始め、特に右サイドからの崩しは明らかにスペインを脅かしていた。
そして迎えた40分、戦術的な狙いどおりにスペースへ抜け出した佐藤は、一度DFにボールを奪われかけるも、これを即時奪回。鋭いパスをマイナスへと繰り出した。
「その前のシーンで、ニアに(クロスが)引っかかったんですけど、『マイナス空いてるよ』と言われていたので、今度はしっかり狙いどおり出せたかなと思う」
ボールを受けたFW名和田我空(神村学園高)が見事なシュートを突き刺し、1-1。試合を振り出しに戻してみせた。
後半はスペインがギアを上げてくる中で、日本側は連戦の疲労もあってペースを上げられない。佐藤も局面で魅せる場面はあり、「対峙してもやれないということは全然なかった」とスペインのMF陣とも渡り合ったが、ゴールを生み出すには至らず。1-2での敗戦となり、「もっとゴールを脅かすプレーを出せるようにならないといけない。そこが足りない」と肩を落とした。
もっとも、これで佐藤の世界へのチャレンジが終わるわけではない。「意外とできる」という感触を得たこともあり、「悲しい気持ちはありますけど、これでモチベーションがなくなるってことは全くない」と断言する。
「J1の試合に出続けることが次の目標。U-20W杯でも、この世代が引っ張っていくくらいの気持ちでやっていかないといけない。この経験は絶対に無駄にしたくないと思っています」
日本の10番は世界舞台で得た手応えを糧に、さらなる進化を目指していく。
(取材・文 川端暁彦)
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