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向けられた自分自身への矢印…U-17日本代表主将DF小杉啓太(湘南U-18)「ワンプレーで大会が終わってしまうと感じた」

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U-17日本代表のキャプテンを務めたDF小杉啓太(湘南U-18)

[11.20 U-17W杯決勝T1回戦 U-17日本 1-2 U-17スペイン]

 突き付けられた結果は、敗北。U-17日本代表のキャプテンという重責を負って戦い抜いたDF小杉啓太(湘南U-18)は、ラウンド16・スペイン戦での敗因を「疲れのせいじゃない」とした上で、矢印を自分自身に向けた。

「僕が(最初の失点場面で)1点やらせなければ、結果は同点だったと思いますし、本当にワンプレーで大会が終わってしまうと感じました」(小杉)

 タフに競り合う中でボールが相手にこぼれるやや不運な形にも見えたが、8分の失点場面について、小杉はその原因を「自分」と言い切り、「直接シュートを打たれるのを警戒する中で相手のほうにボールをころがしてしまって決められてしまった」。

 スペイン戦に向けて時間がない中でも「しっかり分析して、全員で準備してきた中で結果として出せなかった。それが一番悔しいです」と唇を噛んだ。

「ワールドカップのノックアウトステージというのは本当に紙一重の戦いだなと思った」という特別な経験を経て、「まだ実力不足」と感じたと言う小杉だが、同時に未来へ向けてのモチベーションもより強まったと言う。

「この経験をできているのは自分たちだけ、この経験をしっかり自分たちの体に覚え込ませて日常にして、上の世代の代表へしっかり入っていく選手になりたい。地道に積み重ねて、成長していける選手になっていきたいです」(小杉)

 U-17日本代表の主将として、不動の左SBとして戦い抜いた“鉄人”にとってのU-17ワールドカップは、苦い記憶と共にさらなる成長を誓う舞台となった。

(取材・文 川端暁彦)
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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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