[静岡県ヤングサッカーフェス]「自分も早くあそこで...」。ライバルの存在も刺激に、MF梶山蓮翔(FC東京U-15むさし)は一歩一歩成長を続ける
U-16東京都選抜の10番を背負い、奮闘したMF
[3.2 静岡県ヤングサッカーフェス(U-16男子の部) U-16静岡県選抜1-1 U-16東京都選抜 草薙球]
「第40回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」で地元の期待を背負うU1-16静岡県選抜に挑んだのが、U-16東京都選抜。世代別代表経験者が数多く揃う中で、随所できらりと光るプレーを披露したのが10番を背負うMF梶山蓮翔(FC東京U-15むさし/3年)だった。
FC東京の10番で梶山と聞いて懐かしさを感じる人も多いだろう。父はFC東京U-18時代に2種登録選手としてプロデビューを果たし、その後はトップチームの10番も背負った陽平氏だ。2008年に行なわれた北京オリンピックでも10番を託された司令塔の現役時代をあまり見たことがないと本人は振り返るが、小学生低学年の頃はよく一緒にボールを蹴っていた。より本格的にプレーし始めてからは、相手の後ろで動いてから前でパスをもらう動きを教わったという。
正確な技術力を生かしたボールキープからの展開力は父とよく似ているが、ポジションは少し違う。「ボランチもできますけど、やっぱり前でプレーしたい」と話す通り、現在与えられている持ち場は最前線だ。
スピードに長けたFW伊藤優(三菱養和SC巣鴨ジュニアユース/3年)と組んだ前半はどちらかというと前線で構えて起点となるプレーが多かったが、逆転ゴールを狙った後半は積極的にスペースを飛び出す動きを披露。ストライカーとして意識している点についてこう明かす。「落ちるフリをして裏を抜けたり、CBを連れて上手く裏を取ったりしている。それにボールを受ける前に相手に当たってから受けると相手が付いてくることができない。そうした受ける前のプレーを意識しています」。
この日は慣れないピッチに苦しみながらも「ボールを受けてからゴール前にパスを送るプレーはできていたかなと思う」と収穫を話す一方で、何度かゴールに迫りながらもゴールを奪うことはできなかったのは反省点。チャンスまで持ち込めそうな場面でボールロストする場面も見受けられ、自チームでの更なるクオリティアップを目指す。
2月に行なわれたU-16日本代表のポルトガル遠征のメンバーに選ばれ、10番を背負うなどFC東京だけでなく、日本サッカー協会関係者からも期待される選手だが、現状に満足していない。「代表に行くと相手の体が全く違うので、予測しないと付いていけない。今後は筋トレをして身体の面で追い付けるようにしていきたい」。
また、チームメイトの活躍も刺激になっている。中学時代から同じ中盤のポジションで切磋琢磨してきたMF北原槙(FC東京U-15むさし/3年がこの試合の前日にJ1デビュー。15歳7か月22日での出場は、元日本代表のFW森本貴幸氏が持つ15歳10か月6日の記録を塗り替え、J1史上最年少出場記録となった。「北原は凄い」とライバルの存在を認めつつも「自分も早くあそこでやりたい」と口にする辺りに負けん気の強さも感じさせる。一人で打開できる力を身に付け、まずはこの春から進むFC東京U-18で自らの存在をアピールしていく。
(取材・文 森田将義)
「第40回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」で地元の期待を背負うU1-16静岡県選抜に挑んだのが、U-16東京都選抜。世代別代表経験者が数多く揃う中で、随所できらりと光るプレーを披露したのが10番を背負うMF梶山蓮翔(FC東京U-15むさし/3年)だった。
FC東京の10番で梶山と聞いて懐かしさを感じる人も多いだろう。父はFC東京U-18時代に2種登録選手としてプロデビューを果たし、その後はトップチームの10番も背負った陽平氏だ。2008年に行なわれた北京オリンピックでも10番を託された司令塔の現役時代をあまり見たことがないと本人は振り返るが、小学生低学年の頃はよく一緒にボールを蹴っていた。より本格的にプレーし始めてからは、相手の後ろで動いてから前でパスをもらう動きを教わったという。
正確な技術力を生かしたボールキープからの展開力は父とよく似ているが、ポジションは少し違う。「ボランチもできますけど、やっぱり前でプレーしたい」と話す通り、現在与えられている持ち場は最前線だ。
スピードに長けたFW伊藤優(三菱養和SC巣鴨ジュニアユース/3年)と組んだ前半はどちらかというと前線で構えて起点となるプレーが多かったが、逆転ゴールを狙った後半は積極的にスペースを飛び出す動きを披露。ストライカーとして意識している点についてこう明かす。「落ちるフリをして裏を抜けたり、CBを連れて上手く裏を取ったりしている。それにボールを受ける前に相手に当たってから受けると相手が付いてくることができない。そうした受ける前のプレーを意識しています」。
この日は慣れないピッチに苦しみながらも「ボールを受けてからゴール前にパスを送るプレーはできていたかなと思う」と収穫を話す一方で、何度かゴールに迫りながらもゴールを奪うことはできなかったのは反省点。チャンスまで持ち込めそうな場面でボールロストする場面も見受けられ、自チームでの更なるクオリティアップを目指す。
2月に行なわれたU-16日本代表のポルトガル遠征のメンバーに選ばれ、10番を背負うなどFC東京だけでなく、日本サッカー協会関係者からも期待される選手だが、現状に満足していない。「代表に行くと相手の体が全く違うので、予測しないと付いていけない。今後は筋トレをして身体の面で追い付けるようにしていきたい」。
また、チームメイトの活躍も刺激になっている。中学時代から同じ中盤のポジションで切磋琢磨してきたMF北原槙(FC東京U-15むさし/3年がこの試合の前日にJ1デビュー。15歳7か月22日での出場は、元日本代表のFW森本貴幸氏が持つ15歳10か月6日の記録を塗り替え、J1史上最年少出場記録となった。「北原は凄い」とライバルの存在を認めつつも「自分も早くあそこでやりたい」と口にする辺りに負けん気の強さも感じさせる。一人で打開できる力を身に付け、まずはこの春から進むFC東京U-18で自らの存在をアピールしていく。
(取材・文 森田将義)


