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[関東大会予選]埼玉の勢力図が変わる…成徳深谷が県内2冠達成!! ダークホース立教新座も大健闘

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埼玉2冠を達成した成徳深谷高

[4.30 関東高校大会埼玉県予選決勝 成徳深谷高 1-0 立教新座高 埼スタ第2]

 関東高校サッカー大会埼玉県予選は30日、決勝戦を行い、新人戦覇者の成徳深谷高立教新座高が対戦した。互いに創部以来初の決勝進出という新興校同士の一戦。前半にPKで先制点を得た成徳深谷が1-0で勝利し、新人戦に続いての県内2冠目を手にした。

 28日に行われた準決勝を突破した時点で、初めての関東大会(6月、群馬県)行きを決めていた両チーム。準々決勝で昨季県内4冠の昌平高を破り、準決勝では浦和南高をPK戦で下した成徳深谷に対し、西地区支部からノーシードで勝ち上がってきた立教新座が挑むという構図となった。

 試合は互いに固い立ち上がりを迎えた。普段はハイサイドへのロングボールを持ち味とする成徳深谷だが、普段と異なる5-4-1のフォーメーションでブロックを敷いて守る立教新座を前に、思うような攻撃を繰り広げられない。前半8分には、相手エースFW稲垣輝一(3年)にファーストシュートを放たれた。

 だが、落ち着いた守りで徐々にリズムをつくっていくと、セットプレーを駆使して攻勢にかかる。すると前半23分、中盤での空中戦からDF成澤圭梧(3年)が前に送り、裏に抜け出したのはFW樋口裕也(3年)。相手GK清水翼(2年)の動きを見て右足アウトサイドでループシュートを放つと、ボールはゴールマウスに吸い込まれた。しかし、ここはオフサイド。立教新座にとっては命拾いとなった。

 それでも前半31分、再三にわたって脅威となっていたDF長谷玲央(3年)のロングスローが炸裂する。右サイドからニアサイドにボールが送られ、混戦の中で軌道がずれると、こぼれ球にMF佐藤蒼太(3年)が反応。押し込もうとしたところでDF小堀慶和(2年)がハンドリングを取られ、際どい判定だったがPKが与えられた。これを佐藤が落ち着いて決め、貴重な先制点が入った。

 1点リードで後半を迎えた成徳深谷だったが、アクシデントに見舞われる。15分、最終ラインを支えていたDF山田宏心(3年)が負傷でプレーを続けることができなくなり、攻撃的な役割のDF石川遼(2年)を投入。空いてしまった左サイドバックの位置には主将の佐藤が入る形となった。

 すると、不慣れな布陣に立教新座のカウンターが襲いかかる。後半17分、右サイドを抜けた途中出場FW細田翔太(3年)が成澤に倒されてFKを獲得し、これをMF中川大樹(2年)が低い軌道で蹴り込む。ニアでフリックしたボールは左ポストに直撃し、こぼれ球を細田がシュート。あわや同点という場面だったが、GK神尾龍汰が顔面でブロック。FW南口周矢のヘッドも弾き出され、絶好のチャンスは相手守護神の攻守に阻まれた。

 その後は互いに交代選手を投入し、攻守の構図が明確になってくる。立教新座は後半30分、神尾のキックミスを拾った稲垣がミドルシュート。同38分には中川のFKに稲垣が反応したが、神尾との接触でファウルを取られた。その後もロングボールを使って攻め込もうとするが、割り切って跳ね返した成徳深谷の守備陣を崩せず。長いホイッスルが吹かれるとともに、昨年の昌平に続いての“2冠王者”が誕生した。

 成徳深谷の為谷洋介監督は試合後、「新人戦が終わってから、色んな人から応援の声を頂いたが、正直この大会に入るのが怖かった」と明かした。“埼玉王者”としてのプレッシャーをはね除けての2冠目。「選手たちはバタバタした様子はないですね。良い意味でふてぶてしくやってくれています」と目を細めていた。

 6月には埼玉県の“第1代表”として、初めて県外での公式大会に出場する。「あんまり気にしないで、チャレンジ精神でやるべきなんじゃないかなと思います。『王者』でやったことがないから(笑)。足元を見つめながらやっていきたいです」(為谷監督)。不安と向き合い、謙虚に勝利を積み重ねてきた成徳深谷は、浮かれることなく関東大会に臨んでいく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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