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日本高校選抜MF吉田陣平が新潟内定!佐賀東高で上手くて怖い選手へ成長し、“地元”クラブからプロ入りへ

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佐賀東高MF吉田陣平アルビレックス新潟入り!

 佐賀で怖い選手へ成長したMFが“地元”新潟からのプロ入りを決めた――。アルビレックス新潟は26日、佐賀東高(佐賀)MF吉田陣平(3年)の2022年シーズンからの加入が内定したことを発表した。

 吉田は昨冬の全国高校選手権で大会優秀選手となり、当時2年生で日本高校選抜入り。身長は170cmほどと決して大柄ではないものの、デンソーチャレンジカップで大学生のトッププレーヤー相手にもボールを失わない力やパスセンスの高さを発揮した。注目度を高めたMFは、2度の新潟への練習参加でアピール。J1クラブも関心を寄せていたが、「アルビレックスのサッカーは結構佐賀東と似ていて、自分もそのサッカーが好きだったので。出れるチャンスもあるし、練習の強度とかも良かったので最終的に決めました」と新潟入りを決めた。

 吉田は小学生時代に1年間だけだが、新潟のジュニアチームに在籍した経歴を持ち、自宅はホーム・デンカビッグスワンスタジアムまで自転車で15分ほどの距離。当時、新潟のホームゲームを年間10試合以上見に行っていたという吉田は、「小さい頃から新潟のスタジアムに行って、あそこに立ちたいと思っていたので、そこはめちゃくちゃ嬉しいですね。自分はレオ・シルバ選手がめちゃくちゃ好きで、めっちゃ上手くてあの選手凄いなと思って見ていました。自分にも憧れていた選手がいる。自分もこれからその立場になるので、憧れられる選手になりたい」と力を込めた。

 吉田は高校進学時にF.THREE(新潟)から恩師・松本諭之コーチの存在もあって佐賀東へ進学。「自分も直前まで(佐賀東のことを)よく知らなかったですし、ここからプロになれるか不安要素もあった」という。だが、蒲原晶昭監督が「元々、入ってきた時から一芸はあった。ボールの持ち方とか剥がし方とかストレスを感じないですから」という才能は、佐賀東でよりパスとドリブルの力を磨き、1年時の冬から佐賀の名門校でレギュラーを掴む。

 そして、プロ志向の強い吉田は昨年の1月に約3週間、単身でフランスへサッカー留学。そこで「大きかった」という経験をして帰って来た。「自分、結構内気な感じで空気読んだプレーとかが多くて、自分一人でガツガツ行く感じではありませんでした。でもフランス行って、海外って『自分が、自分が』でやらないと置いてけぼりにされてしまうので、成長できたと思います」。

 入学当初は無難なプレーしかできず、蒲原監督から「怖さが無い」と言われていたというが、海外を経験したこともあって変化。その後、チーム事情もあってアタッカーからボランチへ移った吉田は、スルーパスや展開に加え、中央からのドリブルでDFを剥がし、ゴール前に飛び込んで得点も奪う“怖い”選手へと変貌した。

 新潟のレジェンドの一人で現在スカウトを務める本間勲氏からは、「無難なプレーをされても怖くない。怖い選手になれ。頑張れよ」とエールを受けているという。本人もその意欲。憧れの存在だったMFレオ・シルバや「自分、ずっと至恩くんのことを見ていて、凄いなと思っていた。速くて、ステップ細かくて、プロでも変わらずに年上相手にやっているので印象に残っている」という新潟の10番MF本間至恩、そしてYou Tubeでよく見ているというMFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)のように、より決定的な仕事をすること、より怖い選手になること、課題の守備でも貢献できる選手になることを目指していく。

「自分ではプロでもやれると思っている。高校と変わらず、1枚2枚剥がす怖いプレーをしたい。1年目はまず試合に出て、高校でやっているのと同じで低い位置からでも剥がすくらいの余裕を持って、あとは結果を出したいですね。(新潟には)自分のことを結構知ってくれている人も多いと思うので、中学校までなかったドリブルで仕掛けるところとか、そういうのはサポーターの皆さんに見てもらいたいです。結果を出さないと、喜んでもらえないと思う。サポーターに恩返しできるような、プレーをしていきたい」。佐賀で上手くて怖い選手へと進化し、新潟からプロ入りする高体連屈指の技巧派。“地元クラブ”で活躍し、憧れられる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
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