beacon

[ナビスコ杯]大分が2-0で初タイトル獲得!!MVPは高松

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.1 ナビスコ杯決勝 大分2-0清水 国立]

 大分が新たな歴史を刻み込んだ。ナビスコ杯は1日、東京・国立競技場で決勝を行い、大分トリニータと清水エスパルスが対戦。大分らしい堅守で清水の攻撃を無失点に抑えると、後半23分にFW高松大樹、同44分にFWウェズレイがそれぞれゴールを決め、2-0で勝ってナビスコ杯初制覇を飾り、クラブ史上初のタイトルを獲得した。

 大分はMF鈴木慎吾が出場停止で、代役の左MFにはMF藤田義明を起用した。システムは3-5-2で、GK下川誠吾、3バックは右から深谷友基、森重真人、上本大海。中盤はホベルトとエジミウソンがダブルボランチを組み、右サイドに高橋大輔、左サイドに藤田。トップ下にはニューヒーロー賞を受賞した金崎夢生が入り、ウェズレイと高松大樹が2トップを組んだ。
 清水は中盤をダイヤモンド型にした4-4-2で、GK山本海人、4バックが右から岩下敬輔、青山直晃、高木和道、児玉新と並んだ。中盤は伊東輝悦の1ボランチ、右に山本真希、左に兵働昭弘、トップ下に枝村匠馬。2トップは原一樹と岡崎慎司で、平均年齢24.27歳の若い先発メンバーとなった。

 オープニングシュートを打ったのは清水。前半1分、左サイドのFKから山本真がゴール前に低いボールを送り、岡崎がPA外の兵働に落としたが、兵働のシュートは利き足と反対の右足で、ゴールの上へ外れた。
 しかし、試合の主導権を握ったのは大分だった。ウェズレイと高松の2トップが体を張ったポストプレーを見せ、前線でタメをつくる。こぼれ球やセカンドボールへの反応も早く、中盤を支配すると、早いテンポでサイドに開いてチャンスを量産した。前半19分にはセットプレーから決定機もつくる。ウェズレイの右CKを上本がヘディングシュート。GKがはじいたところにホベルトがつめたが、シュートはポストに弾かれた。
 前半24分にもホベルトのスルーパスに高橋が右サイドを抜け出し、ゴール前に折り返して金崎のシュートを引き出した。右サイドで数的優位をつくり、積極的に攻め込んだが、決定力を欠き、なかなか先制点を決められなかった。
 後手に回った清水だが、相手のシュートミスにも助けられ、徐々にカウンターからチャンスを伺う。前半26分には兵働の右CKのこぼれ球を高木和が右足でシュート。決定的な形だったが、シュートはミートせず、ゴール左にそれた。
 前半30分には兵働がFKを短く出し、山本真が右足ミドルを打ったが、ゴール前の味方選手(原)に当たり、ゴールの枠を外れる。互いにチャンスを生かせず、前半は0-0で折り返した。

 後半に入ると、清水が徐々にリズムをつかむ。岡崎を先頭に前線からプレスをかけ、ボールの出どころにプレッシャーを与える。後半1分に岡崎のフォアチェックから原がドリブルで独走。最後は兵働がシュートを打ったが、ゴール上に外れた。その後も積極的な守備と奪ってからの速攻で相手を押し込んだが、大分の守備網は堅く、なかなか決定機までつなげられない。
 大分はボール支配率では劣ったが、単純なロングボールもウェズレイや高松が起点になって、チャンスにつなげる。後半15分には左クロスからのこぼれ球をウェズレイが右足ミドルでゴールを襲ったが、GK山本海が素晴らしいセービングでピンチを逃れた。
 均衡が破れたのは後半23分。金崎の右クロスに逆サイドの高松が打点の高いヘディングでニアサイドを破り、大分が先制に成功した(※得点シーンはコチラ)。
 清水は直後の後半26分、山本真と児玉を下げ、MFマルコス・パウロとDF市川大祐を投入。するとその2人が右サイドからチャンスをつくり、再三市川からクロスボールがゴール前に入ったが、大分のDFラインは崩れない。後半37分には枝村とFW矢島卓郎を交代。3枚目のカードを切って勝負に出る。その1分後、兵働のパスを受けた矢島が鋭い反転でDFをかわし、PA内から左足で狙ったが、シュートはゴール右へ。Jリーグ最少失点を誇る大分の牙城を最後まで打ち破れなかった。
 逆に大分は後半44分、カウンターからウェズレイが決定的な2点目を奪い、勝負あり(※得点シーンはコチラ)。大分が2-0で清水を下し、クラブ初のタイトルを獲得した。また、MVPには決勝点を決めた大分の高松が選ばれた。

<写真>試合後、優勝トロフィーを手にし満面の笑みを浮かべる高松とエジミウソン

(本日の得点シーンはコチラ)。

(取材・文 西山紘平)

「ゲキサカ」ショート動画

TOP