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[W杯予選]遠藤が同点PKも酷暑のオマーン戦は1-1ドロー

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[6.7 W杯アジア3次予選 オマ-ン1-1日本 マスカット]

 日本代表は7日、W杯アジア3次予選第4戦でオマーン代表とアウェーで対戦。前半12分に先制点を許したが、後半8分にMF遠藤保仁(G大阪)のPKで同点に追いつき、1-1で引き分けた。

 日本代表はDF長友佑都(F東京)が負傷欠場。代わってDF内田篤人(鹿島)が右サイドバックで5試合ぶりに先発復帰し、DF駒野友一(磐田)が長友の入っていた左サイドバックに移った。それ以外は2日のホームでのオマーン戦(3-0)と同じメンバー。GK楢崎正剛(名古屋)、4バックが右から内田、中澤佑二(横浜FM)、田中マルクス闘莉王(浦和)、駒野と並び、遠藤と長谷部誠(ボルフスブルク)がダブルボランチを組んだ。中盤右に中村俊輔(セルティック)、左に松井大輔(サンテティエンヌ)が入り、トップ下が大久保嘉人(神戸)。玉田圭司(名古屋)が1トップに入る4-2-3-1だった。
 対するオマーンは5-4-1の守備的布陣ながら、2日の試合からは出場停止の主力3選手が復帰するなど先発5人が入れ替わった。ベンチでは解任されたリバス前監督に代わってアザニ新監督が指揮を執った。

 試合開始時の環境は気温38度、湿度41%。ピッチ上の体感温度は40度を超えるとも言われる酷暑は選手の走力、運動量、集中力を奪い、序盤からパスがかみ合わないシーンも目立った。
 引いて守るオマーン守備陣を崩し切るだけの連動した攻撃は猛暑の中では難しい。それでも日本はきれいにボールを回して隙を伺ったが、全体の動き出しが遅い。中央突破にこだわりすぎた印象もあり、なかなかシュートに至らない。前半5分には中村俊のスルーパスに玉田が抜け出し、右足でシュートを放つチャンスもあったが、GKに阻まれた。
 逆にオマーンはカウンター主体の攻撃を展開し、両サイドのスペースを突くロングボールで日本守備陣を脅かす。前半12分にはセットプレーの流れから最後からアルマハジリがPA外から強烈な左足ミドルをゴール右隅に叩き込み、オマーンが先制に成功した。
 先制点を許した日本はセットプレーのチャンスを何度かつかむが、前半28分の中村俊の直接FKはDFにクリアされ、同30分の遠藤の左CKに合わせた中澤のヘディングシュートもGKの正面に飛んだ。
 前半33分には中村俊のフィードに反応した大久保が頭で合わせたが、GKが右手1本でファインセーブ。逆にカウンターから決定的なピンチを招く場面もあり、オマーンが狙い通りの試合運びを見せた45分間だった。

 後半に入ると、日本は大久保を高い位置に保ち、2トップ気味の布陣に変更。中村俊が低い位置からパスをさばき、両サイドバックの内田、駒野が積極的にオーバラップし、サイドからチャンスをつくった。ホームのオマーンは運動量が落ち始め、足をつる選手も続出。日本も疲労の色は隠せなかったが、サイドからの攻撃を中心に圧力を強めた。
 後半7分、長谷部のスルーパスから抜け出した玉田がPA内で倒され、PKを獲得。これを遠藤が落ち着いてゴール右隅に流し込み、同点に追いついた。
 後半13分にはPA内で闘莉王が相手選手を倒し、PKのピンチを迎えたが、ドゥールビーンのキックは楢崎が横っ飛びでキャッチ。絶体絶命のピンチをしのぐと、後半21分に中村俊が左足のミドルシュートでゴールを狙うなど試合を優勢に進めた。
 ところが後半28分、玉田の左クロスに飛び込んだ大久保が相手GKと交錯。両チームの選手が入り乱れる小競り合いに発展し、相手GKを蹴った大久保、松井を突き倒したアルナウフリがそれぞれ一発退場になった。
 その後も日本がボールを支配し、オマーンがカウンターを狙う展開が続いたが、日本は思い切りが足りず、最後の精度も欠いた。選手交代も遅く、10人となって運動量が落ちたチームは結局逆転ゴールを決められず、そのまま1-1で終了した。

(文 西山紘平)

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