beacon

チェルシーのピサロがブレーメンに復帰

このエントリーをはてなブックマークに追加

Text alert@ケルン

 今、ドイツ・ブンデスリーガのベルダー・ブレーメンの攻撃はスウェーデン代表FWのマルクス・ローゼンべリ頼みになっている。昨シーズンはドイツ代表FWクローゼがバイエルンへ、先月はクロアチア代表FWクラスニッチがフランスのナントへと旅立った。
 シーズン準備期間から、ドイツ代表MFトルステン・フリンクスは攻撃陣の補強をフロントに訴え続けてきたが、移籍市場凍結に余裕を持って、強い味方が帰ってくることになった。
チェルシー(イングランド)より、ペルー代表FWクラウディオ・ピサロの復帰が決定したのである。

 8月19日付、ベルダー・ブレーメンのオフィシャルWEBサイトの「ベルダーTV」では、ピサロの入団会見の様子が放送された。ピサロはこの会見で、
「ブレーメンを離れてだいぶ時間が過ぎた(99-01年に在籍)。この7年間でブレーメンは素晴らしいクラブになったと思う。
5年連続でCLリーグ出場を果たし、欧州のトップクラブへ仲間入りしたと思う。だから、このクラブをさらに成長をできるように、助けるために帰ってきた。バイエルンを出るときにも、ブレーメンには声をかけてもらった。でもあの時は、(当時チェルシー監督の)モウリーニョ監督がどうしても自分を必要だと言ってくれたから、ブレーメンを断らなくてはいけなかった。その後に残念なことがあったけど……(モウリーニョの退団)。ロンドンでは十分な結果は残せなかったが、それでもサッカー選手として貴重な経験は積んできた。必ずブレーメンを上昇させる」
 と決意表明を語った。
「ピサロがチームに加わることで、さらにチームが成功へ向かえると思う」と話すのはトーマス・シャーフ監督。チームマネージャーのクラウス・アロフォス氏は「彼の卓越した技術、空中戦の強さ、何よりもゴール前の彼の嗅覚はチームにとって必要なもの。すでにシーズンは開幕したが、彼の素晴らしい人間性は、チームに溶け込むのに長い時間を必要としないことを表している」と大きな期待を寄せている。

 当時ペルーで埋もれていた、20歳の才能ある選手を見つけ出してきたのは、シャーフ監督とアロフォスマネージャーである。ピサロはそんな二人のもと、フレッシュな気持ちでサッカーができることに喜びを感じているに違いない。
 守備などお構いなしを売りにしているブレーメンだが、昨シーズンはブンデスリーガでもCLでも嵐を巻き起こすことはできなかった。ファンにとって、ゴールを量産できないブレーメンはBクラスのチームにしか見えないだろう。
 そんな停滞するブレーメンの攻撃陣に大きな刺激を与えてくれることは間違いない。
 ピサロが怪我をせずシーズンを通して活躍してくれることを願いたい。

<写真説明>チェルシーからブレーメンへの復帰が決まったピサロ。07年8月撮影

(文 福岡正高)

「ゲキサカ」ショート動画

TOP