beacon

[SBS杯]堅守に加え、よりリーダーシップを。CB杉岡「市船じゃなくてもエネルギー持たせるような選手に」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.14 SBS杯国際ユース第3日 U-19日本代表 0-1 U-19スロバキア代表 エコパ]

 今月2日まで開催された全国高校総体で市立船橋高を史上最多9度目となる日本一へ導いたCB杉岡大暉はCB濱大耀(札幌U-18)とコンビを組んでSBSカップの全3試合で先発フル出場。DFの柱としてフルタイム戦い抜いた。杉岡は全日程終了後、「自信ついた部分も少しあって課題も明確になったので、早くチームに持ち帰って実践したいという思いがあります」とコメント。自身の課題に気づき、成長へのきっかけに繋がる大会となったようだ。

 対人の強さと高い危険察知力を活かしたカバーリングなど国内大会で見せる堅守は際立つ。全国高校総体では決勝までの6試合でPKによる1失点のみ。高校年代最高峰のリーグ戦である高円宮杯プレミアリーグEASTでもチームは開幕9試合でリーグ最少の6失点で首位に立っている。堅守・市船の大黒柱はSBSカップでもピンチになりかけたシーンで穴を塞ぐようなプレーを連発。それでも、国際大会では細部までこだわらなければ即失点に繋がることを再確認できたことは大きい。「裏の対応とかGKに助けてもらっていた部分がある。細かいところとか、ラインコントロールとか、刺激になったことがあったので意識していきたい」と改善することを誓っていた。

 加えて、突き詰めていかなければならないことを感じた。昨年、U-17日本代表に2度選出され、今年は日本高校選抜欧州遠征も経験しているDFは国際経験を着実に増やしてきている。だが、今回のSBSカップは先輩や仲間についていく立場だったこれまでとは違う。「今まではちょっと乗っかっていて、いざ自分たちの代となって初招集の人も多くなった時に自分も乗っかるだけじゃなくて、やらないといけないと感じましたね。プレーでは結構やろうと思っていたんですけど、声の部分ではエネルギーがなかったので、市船じゃなくてもエネルギー持たせるような選手になっていきたい」。精力的なプレーでチームを引っ張ることはできていた。だが、それよりも一歩先へ。市立船橋で厳しさを仲間たちに求めているように、代表でもよりリーダーとしての役割を果たす。

 10月にはU-20W杯への出場権を懸けたAFC U-19選手権が開催される。「そういう舞台に行くことで成長できると思うので、貪欲にやっていきたい」と杉岡。世代を代表するCBは今大会、海外の実力派と対等に戦ったが、まだU-19日本代表の主力レベルには達していないと感じている。「そこのレベルにはまだ達していないと思う。(AFC U-19選手権までの)この期間はチームに帰って成長するだけなのでしっかりしたい」。今大会の3試合で感じたことに日々取り組んで、よりプレー面でも、メンタル面でも世界と「戦える」選手に成長を遂げる。 

(取材・文 吉田太郎)

TOP