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[SBS杯]U-19日本代表の守護神候補・GK小島、個人として「収穫があった」大会に

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[8.14 SBS杯国際ユース第3日 U-19日本代表 0-1 U-19スロバキア代表 エコパ]

 97年以降生まれによって構成されるU-19日本代表は、今年10月に17年U-20W杯への出場権を懸けたAFC U-19選手権バーレーン2016に参戦する。そのU-19日本代表は今回のSBSカップを新戦力発掘の場に当て、98年年生まれ世代中心の構成。その中で97年生まれ組から唯一、GK小島亨介(早稲田大)が招集され、2試合でゴールを守った。

 小島は現在、GK廣末陸(青森山田高)らとの激しい正守護神争いをわずかにリードしている存在。今回は最年長選手ということで後輩たちにU-19代表が求める基準を伝えると同時に、彼らの力を引き出すことを考えていた。だが、初戦を0-1で落としたチームは波に乗ることができずに3連敗。それでも、小島は「こういう大会になってくると初戦は落とせない。勝てばチームも勢いに乗ってくると思う。(それを知る上で)いい遠征になったかなと思います」と前向きに捉えていた。

 小島自身のプレーは非常に安定していた。U-19コスタリカ代表との第1戦はDFに当たってゴールへ吸い込まれるアンラッキーな失点があったものの、DFラインが攻略されたシーンで2度、3度と決定的なシュートをストップ。それ以外にもクロスの対応などで安定したプレーを見せるなど、1点差の接戦となったのは間違いなく彼の力が大きかった。前半のみの出場となったこの日もカウンターから迎えたピンチを好セーブで阻止するなど、ここぞの場面で止める力を発揮。本人もその点については「試合に関しては全体的に良かったし、1対1になった場面も止めることができたので個人としては収穫があった」と納得の表情を見せていた。

 現在、早稲田大2年の小島は正守護神としてアジア最終予選を迎える可能性が高い。だが、本人は危機感を持って日常を過ごしている。「(大学の公式戦で)2試合くらいしか出れていない。チームの中で主力にならないといけないし、代表でももっと信頼されるGKになっていきたい」。チームから絶対の信頼を勝ち取って、アジアの厳しい戦いを突破する。「(世界には)4大会行けていないので、難しいということは証明されている。相手の少ない決定機を自分が止めて、1点取ってくれれば勝てるっていうようになっていきたい」。今大会、小島の奮闘も実らずチームは3連敗に終わったが、必ず“本番”で違う結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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