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チームのために戦ってきた明秀日立DF斉藤生樹が攻撃力発揮し、先制ヘッド!「サッカーの神様はいるんだなと思いました」

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後半8分、明秀日立高DF斉藤生樹(3年=北茨城市立中郷中出身、19番)が先制ゴール

[11.12 選手権茨城県予選決勝 明秀日立高 4-0 霞ヶ浦高 カシマ]

「サッカーの神様はいるんだなと思いました」

 後半8分、明秀日立高DF斉藤生樹(3年=北茨城市立中郷中出身)が先制点を決めた。左サイドからの攻め上がりによって左CKを獲得。その左CKをニアで合わせると、ボールはファーサイドのゴールネットに吸い込まれた。

「(キッカーの)大原が良いボールを蹴ってくれて、いつも自分ニアに走っていて、そらしたりなんですけれども、触るだけのボールが来たので(頭で)触って入った」。チームを勢いづける先制点。後半開始後、チームのシステム変更に伴って3バックの左DFから4バックの左SBへポジションを変えた181cmDFが得意のドリブル、そして高さで勝利に貢献した。

 チームは、8月に守りの要であるCB山本凌(3年)が負傷離脱。左サイドの攻撃的なプレーヤーである斉藤はその穴を埋めるために4バックのCBや3バックの左DFを務めるようになった。「攻撃したい」という思いを強く持つが、「出れない人の分とかある。どこのポジションになっても全力で頑張ろう」とチームのために奮闘。得意とするポジションではなくとも、チームのために戦い続けたことが斉藤を決勝のヒーローにした。

 山本が復帰した準決勝ではサブに回ったものの、左WBとして交代出場して攻撃力を発揮。決勝でも特長を示した。中体連出身の斉藤は181cmのサイズとスピード、強力な左足を併せ持つ大器だが、インターハイで自身の力不足を実感。決勝で戦った桐光学園高のU-18日本代表MF松田悠世(3年)を意識して取り組んできたという。

「自分としてはインターハイ優勝したんですけれども、個人的にインターハイで何もできなくて通用しない部分もあった。桐光学園の松田選手と一緒にプレーして格の違いを見せつけられて、『アイツだったら(どんな時も)やるんだろうな』と思って、キツイ時に仕掛けたり、(DFのポジションで)守備も頑張ってやってきました」。ドリブルのバリエーションも増加。全国大会でより活躍するための努力を続けていく。

「攻撃ができれば得点して、インターハイの時にゲキサカさんで『冬は自分の大会にしたい』と言ったので、『自分の大会にしたい』と思います」。荒削りではあるものの、迫力のある攻め上がりは注目。自分をさらに磨き、選手権ではこの日以上に輝く。 


(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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