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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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勝てば勝つほど
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

 今シーズンから浦和の新監督に就任したフォルカー・フィンケ氏にとって、今節の名古屋戦は監督としての引き出しの多さを見せてくれる絶好のチャンスだと思う。

 今季の浦和は1から新しいサッカーを構築していく改革にも着手しつつも、順調に勝ち点を重ねて来る事ができてきたと思います。積極的な若手起用に、これまでレッズには向いていないと言われていた4バックの固定、個人頼みのサッカーからの脱却など多くのテーマを持っている状況で、鹿島との勝ち点差は9と少々大きいものの、2位に付けているのは良い結果を出せていると言って良いのではないでしょうか?

 しかしながら改革を掲げるには、少々勝ち過ぎてしまったと僕は感じてしまう。
 シーズン前には長い目で見ようとしていたサポーター達の中にも、やっぱりプロスポーツなんだから結果をちゃんと求めようとする人達が増えて来たと思う。それは当然の姿勢で、海外のビッグクラブはどんな状況でも優勝を目指さないといけない。
 日本におけるビッククラブの1つでもある浦和レッズはやはり、内容の向上そして勝利というものが要求されてしまうのは仕方ないのかもしれないですね。そして勝てば勝つほど要求が上がるのも道理。

 そんな中、7月に入ってからは下位・中位チームと1点差ゲームが続いてしまい、選手の中にも若干ではあるが暗い顔をしているのをチラホラ見かけるようになってきた気がします。
 そして前節大分トリニータ戦での敗戦には、大きな失望感を持った人が多かったはず。大分は、監督が更迭されてモチベーションMAX、そして去年の最少失点3バックが今季初めて組めた事、さらにはレッズには相性最悪の九州石油ドームでのゲームという事で負ける要素は確かにあったが、運動量も乏しく、球離れの悪さも目立ち、なんというか救いの無いゲーム展開になってしまったんですよね。

 連戦の疲れも解るし、ケガ人が多いのも知ってる。それでも少しでもいいから状況を良くしてくれ、それが監督の仕事じゃないか。といったところを感じてしまったサポーターが沢山いたのではないでしょうか。

 それが冒頭部分の今節の名古屋戦に繋がるのですが、まず名古屋に新規加入したケネディ選手。いきなりゴール決めましたけど、そのシーン以外でもまあ高い。点取り屋といったタイプではないでしょうが、浦和にとっては闘莉王選手が怪我で離脱してしまったタイミングで当たるのは非常につらいと思う
 さらに名古屋と言えばサイドアタックなわけですが、最近の浦和はサイドに若手を多く起用しています。攻撃面では良いところを沢山見せてくれていると思うのですが、守備においては結構簡単に突破を許しているシーンが目立つ。そこでここ数試合は、ボランチで出場している細貝選手を左サイドに置くのか、その場合最終ラインに入っている阿部選手をボランチにあげるのか、そしたらセンターバックは?坪井選手も闘莉王選手も怪我。
 堀之内選手がいるじゃないか、だけど相方は?右サイドの山田暢久選手も数試合センターバックで非常に良いプレイを見せていますが、その場合の右の守備はどうなるんだろう。

 とまあ素人目線でさくっと考えても頭の痛い状況なわけで、だからこそ監督の腕の見せどころだと思うんですよね。ケネディ選手がいなけりゃこんな考えなくてすむのにと思ってしまいますが、高さって凄い武器だと改めて思わされました。今節の浦和ー名古屋戦は浦和の最終ラインに注目して見たいと思います。

 そして最後に高さ繋がりから。
 先日FC東京サポーターの方と食事しました。当然この時期、今をときめく石川直宏選手の話になったんですが、彼いわく『凄く平山が効いている、ナオの活躍は素晴らしいが今の平山は代表でも充分やれる状態にある』だそうです。石川直宏選手のおかげで岡田監督の注目度も上がっているだろうFC東京ですので、二人抜擢も充分ありえますね。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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