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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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迷路に入った浦和
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

各ヨーロッパリーグも続々と開幕してきました。今週末にはセリエA、来週にはリーガエスパニョーラ。セリエAでは今年からエースとしての活躍を期待される森本選手、リーガでは今季から勝負の場を移した中村俊輔選手と日本人選手の活躍が楽しみですね。

僕の中で大きく期待感を上げてくれているのが、同じ日本人選手の本田圭佑選手の存在。開幕から3試合連続ゴールをマークし、移籍市場が閉まる寸前に多くのクラブから熱い視線を注がれるほどの活躍を見せています。この活躍は日本だけでなくヨーロッパで戦っている選手達にも届いているはずです。

そして日本代表におけるポジションでも俊輔選手と本田選手は同じポジション。本田選手は来年のW杯までに俊輔選手越えを本気で目指しているだろうし、俊輔選手も代表にかける思いはドイツでの悔しさを知っただけにより深まっていると思う。簡単にポジションを渡す気はさらさら無いでしょう。結果で示さないといけない事を知っている選手達ですので、かなりの刺激を受けているはずです。
さらには他の選手達も来年の南アフリカを意識していると思うので、各チームでのポジション争いから試合にかけるモチベーションは高まる一方です。今シーズンはそういった意味でも、例年とは違う激しさや厳しさを伝えるニュースが増えて来るだろうから期待して待っていたいと思います。

国内を見てみると、そういった代表を目指すとかいった所に目を向けられる状態では無いチーム状況に陥ってしまった感があるのが浦和レッズ。ナビスコカップを含めると公式戦6連敗。そのうち5試合連続無得点とちょっとどころでは無い迷路に入ってしまった感がありますね。以前、コラムで触れた高原の代表復帰やこれから代表を目指して行くような選手達からすると非常にまずい事態で、何よりあれだけの熱いサポーター達がいよいよ我慢してくれなくなってくると思います。

三都主選手の移籍が決定した時、田中マルクス闘莉王選手は『選手を出すだけで取らない』と言ってましたがそこは同感。改革で土台作りをしてる段階とはいえシーズンも半ばを過ぎて足りないピースは解ってきてると思います。そういうポジションを上手く補強しながら前進していく姿を見たいサポーターが多くいるのではないでしょうか?

今浦和で補強ポイントとして上げられているのが左サイドバックですが、僕はその前に今年からやろうとしているコンビネーションサッカーだと、視野が広く縦横バランス良くボールを配球できるボランチの方を優先して欲しいなあと感じます。そこのポジションでいけば鈴木啓太選手、阿部選手、細貝選手と日本代表やオリンピック代表などに名を連ねていたそうそうたるメンバーだとは思うけど、タイプ的にゲームをつくる選手がいないのがキツい所だと感じます。すぐに補強補強と騒ぐのは僕自身好きではないですが、浦和に関してはアジア枠も外国人枠も余っている状況なので、何故動かないんだろうという気なってしまいます。

今年目指しはじめたコンビネーションサッカーは簡単に成立するものでは無いでしょうけど、このままでは内側から崩壊してしまうんじゃないかと心配になってしまいますね。そして若干間の悪い事に少し前にフィンケ監督との契約延長を結んだようですが、これだけ負けが込んで来ると当然更迭という意見がサポーターから出て来ても不思議はないですよね。僕は長期視野でフィンケ監督と共に戦って行くというフロントからのメッセージだと感じるし、誠意のある対応だとは思うけど、去年もゲルトエンゲルスに対し契約延長を結びながら結局路線変更を選んだドタバタ劇があったので、契約延長決定はちょっと速かったんじゃないかなぁと思ってしまいます。

改革を掲げて選手の大半を入れ替えたレアル・マドリー、改革を掲げて選手を取らな過ぎる浦和レッズ、両者、国も立場も全く違うのは解ってますが、その間のバランスの良いところをつけないもんかなぁとつい考えてしまう。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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