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日本代表コンフィデンシャル by 寺野典子

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鈴木啓太 浦和と代表
by 寺野典子

 2006年Jリーグを制した浦和レッズには、オシムジャパン招集経験者が7名在籍している。ジーコジャパン時に代表経験を積んだ選手もいるが、鈴木啓太や闘莉王などは監督が代わったことでチャンスをえた。代表選手の存在がタイトル獲得の要因のひとつになっているのだろうか?
「代表選手の存在がチームに与えた影響っていうのは、よくわからない。確かにポジション争いなどチーム内の競争は激しくなった。でもそれは去年だってそうだったと思うし。代表選手がいるかどうかにかかわらず、浦和レッズは優勝しなければいけないチームだから」と鈴木啓太。
 しかし、鈴木個人についてはこんな風に語っている。
「アテネ五輪代表チーム以外、僕は浦和でしかサッカーをやっていない。そういう状況の中で代表チームという新しいチームで新しいサッカーを体験できたことはやっぱり大きな刺激になっている。国際試合もそうだし、監督やチームメイトからも様々な要求をされる。自分の足りない部分を再認識させられたり、いい意味での危機感を感じることができたし、それは自分のプレーの幅を広げるきっか
けにもなると思う」
 8月の代表初招集以降、鈴木の浦和レッズでのプレーに大きな変化があるとは思わない。実直にチームのリスクを回避する仕事をこなしている。攻撃よりもまずは守備。それが浦和で鈴木が求められている仕事だ。
 12月2日のリーグ最終節対ガンバ大阪戦。1-1としたあと前線のスペースでボールを受けた鈴木は、シュートではなく、ポンテへのパスを選択し、それが2点目につながった。
 代表では攻撃的な意識も強く求められている鈴木。その成果を浦和で見る回数はまだまだ少ないが、鈴木が攻撃を演出する機会が増えれば、浦和のサッカーが“面白いサッカー”へ変化していくに違いない。

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