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W杯32チームの法則 by 宝田雅樹

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[W杯カウントダウン32日連続特別企画(28)] ポルトガル 「呪縛」を解いた最初のチーム
by 宝田雅樹

ポルトガル(UEFA)
W杯出場:3大会連続5度目
最高成績:3位
W杯戦績:11勝1分7敗

 3大会連続でW杯出場を決めたポルトガル。最近の主要国際大会は6大会連続の出場となり、近年の安定感はサッカー大国にひけをとらない。また、今回の予選突破でかの有名な「法則」の「3位決定戦の呪い」(※前大会の3位決定戦出場チームは3位・4位の順番で交互に予選敗退を繰り返す)を一番最初に破ったチームとなっている。この「3位決定戦の呪い」は90年W杯以降5大会連続で発動し、フランス、イングランド、スウェーデン、オランダ、トルコといった錚々たる面子を飲み込んでいった。このように強固な呪縛を最初に解き放ったチームは、その大会で大きな成果を挙げることが多い。

 近年では94年W杯のブルガリアと02年W杯の韓国が、それまで勝利を挙げたことがなかったW杯で初勝利を収め、勢いそのままに準決勝まで上り詰めている。また、02年Wではトルコが「GL初戦で敗れたチームは決勝トーナメントに進めない」という「法則」を覆すと3位に躍進した。そのほか、W杯に次ぐビッグトーナメントのEUROではEURO2004、「開幕戦の開催国には勝てない」という「法則」を破ったギリシャが、最後には驚きの優勝を果たした。EURO2008ではスペインが「6・22の呪い」(※スペインは6月22日に行われた国際大会の試合で必ずPK戦の末に敗れる)を振りほどき、これまた優勝を果たしている。

 このように、それまで続いていた呪縛を解き放ったチームはその国際大会で躍進することが多い。ポルトガルもこの例に当てはめれば、まさかの優勝もありえるかもしれない。

「3位決定戦の呪い」一覧
90年W杯
フランス(86年W杯3位):予選敗退
94年W杯
イングランド(90年W杯4位):予選敗退
98年W杯
スウェーデン(94年W杯3位):予選敗退
02年W杯
オランダ(98年W杯4位):予選敗退
06年W杯
トルコ(02年W杯3位):予選敗退
10年W杯
ポルトガル(06年W杯4位):本大会出場

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(コラム担当 宝田雅樹)

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