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W杯32チームの法則 by 宝田雅樹

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[W杯カウントダウン32日連続特別企画(30)] スイス 無敗敗退の次大会
by 宝田雅樹

スイス(UEFA)
W杯出場:2大会連続9度目
最高成績:ベスト8
W杯戦績:8勝5分13敗

 近年では欧州でも安定した力を発揮し、2大会連続でW杯出場を果たしたスイス。前回の06年ドイツW杯では無敗ながらベスト16で敗退。史上初めて大会を無失点で終えたチームとなった。

 W杯の長い歴史の中、優勝以外で無敗のまま大会を後にしたチームは14チーム。さらに06年W杯を除くと10チームとなる。この10チームの中で、次大会の成績が無敗で終えた大会の成績を上回った例は94年W杯のイタリア(3位→準優勝)と02年W杯のベルギー(GL敗退→ベスト16)の2例だけで(いずれもブラジルに敗れている)、どちらも一段階の向上にとどまっている。つまり、無敗で終えた次の大会で前回大会を上回る成績を残すのは至難の業で、さらに大幅な飛躍は望めないということを歴史が証明していることになる。

 この「法則」に当てはめると、06年W杯を無敗ながらベスト16で終えたスイスは今大会、GL敗退が濃厚。良くてもベスト8止まりということになる。それでもW杯の最高成績がベスト8のスイスにとって、アウェーで行われる大会でベスト8まで進めれば大成功といえるだろうが。

W杯を無敗で終えたチーム(優勝以外)の次大会の成績
78年W杯
ブラジル(3位)→82年W杯:2次L敗退
82年W杯
イングランド(2次L敗退)→86年W杯:ベスト8
カメルーン(GL敗退)→86年W杯:予選敗退
86年W杯
ブラジル(ベスト8)→90年W杯:ベスト16
メキシコ(ベスト8)→90年W杯:出場停止
90年W杯
イタリア(3位)→94年W杯:準優勝
98年W杯
イタリア(ベスト8)→02年W杯:ベスト16
ベルギー(GL敗退)→02年W杯:ベスト16
02年W杯
スペイン(ベスト8)→06年W杯:ベスト16
アイルランド(ベスト16)→06年W杯:予選敗退
06年W杯
フランス(準優勝)→10年W杯:???
アルゼンチン(ベスト8)→10年W杯:???
イングランド(ベスト8)→10年W杯:???
スイス(ベスト16)→10年W杯:???


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(コラム担当 宝田雅樹)

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