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ピッチに恋して by 松原渓

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J2第17節・柏対北九州
by 松原渓

J2第17節
柏レイソル×ギラヴァンツ北九州
@日立柏サッカー場……7381人

世の中はワールドカップ一色ですが、そんな中、J2中断期間前最後の試合を見てきました!

日程表に目を通していて、面白そう!と目を留めたのが、首位・柏レイソル×18位のギラヴァンツ北九州の一戦。
柏は唯一の無敗で首位を独走中。一方、J2昇格1年目のギラヴァンツ北九州の試合を見るのは初めてでした。監督の与那城ジョージさんはJリーグ草創期にヴェルディで活躍した選手で、監督としてギラヴァンツを率い、3年でJ2までチームを引き上げた実績ある監督。

やはり日立台で楽しみなのはゴール裏の柏サポーターが繰り広げるバリエーション豊かなコールの数々です。
改めてじっくり聞くと、試合前の「柏バカ一代」(アニメ「空手バカ一代」主題歌)に始まり、どの曲も太鼓音がアクセントになっていて、初めてでもノリやすい曲ばかりでした。
歌詞もユニーク♪山崎正登選手のコールで「いとしさと せつなさと 山崎正登~」には笑っちゃいましたね(笑)
記者席とギラヴァンツゴール裏を除くお客さんのほとんどはレイソルユニフォーム(レイソル)で、オールスタンディングのゴール裏に合わせて手拍子で応援。やはり同じ色がスタジアムを埋めるビジュアル的な一体感は、スタジアムに来ることの楽しさを実感させてくれます。

試合は前半から柏の一方的なペース。
攻守に大谷秀和選手×栗澤僚一選手のダブルボランチと、工藤壮人選手と澤昌克選手の2トップ、それぞれにバランスのとれたコンビネーションが効いていました。
しかし、シュートはことごとくバーの上を飛んでいき、ゴールは一向に決まらず…。
一方、北九州は守備陣が身体を投げ出して守り、GKからのロングフィードからのカウンターが効果的で、特に左サイドの関光博選手は、身体のキレやボールタッチが石川直宏選手(FC東京)と似ていて印象的でした。
迎えた後半3分、柏はCKから工藤選手がヘディングで押し込み、待ちに待った1点目!その後も終始一方的な展開で、後半40分、ドリブルで持ち込んだ大谷選手からの絶妙スルーパスを工藤選手が決めて、ようやく勝利を確信。3回ほどの決定的なチャンスを全て決めていたらもっと楽に試合を運べそうでしたが……。
北九州が最もゴールに近づいたのが後半18分。古巣対決に燃える柏ユース出身・長谷川太郎選手のミドルシュートでしたが、やはり組織力の部分で差は明らかでした。

MIPは澤選手。18歳~25歳まで、アルゼンチンとペルーでプレーし、ペルーではリーグ最優秀外国人選手賞を獲得し、代表入り(帰化)のオファーまで受けたという経歴の持ち主ということで注目していたんですが、ポストプレー、ドリブル、パスとバランスがよく、特にどんな楔のパスも受けられる器用さと、DFのタックルをひらりとかわす、ブレない「軸」。体幹の強さなのでしょうね。体格はピッチの中でも圧倒的に小柄に見えただけに、その強さがより光りました。「ゴール」という結果がついてくれば、一気にブレイクしそうな選手だなぁと☆引き続き注目してみたいと思います。
柏は無敗のまま中断期間に突入(12勝3分0敗)。2年前のサンフレッチェ広島も前半戦を無敗で折り返し、そのままの勢いで独走して昇格、そして昨年はその勢いを維持してACL出場権を獲得!という例もありますからね。こちらも注目です☆
それにしても、J2は北は札幌から南は鳥栖まで移動が多く、試合数も多いですし、疲れは相当なものだと思います。1ヶ月の中断期間で、しっかりと疲れを癒し、後半戦に望んでもらいたいです。

さて、ワールドカップ。いよいよ今日、日本代表は初戦のカメルーンを迎えます!!
これまでの試合を見ていると、拮抗し展開で手に汗握る試合も多いですが、3日目は3試合全てで退場者が出るなど、本当に何が起きるかわかりませんね。ボール「ジャブラニ」独特の跳ね方は、画面を通しても伝わってきます。DFにとってはボールの落下地点が読みにくそうですし、アメリカ戦のイングランドGKグリーン選手のミスも、不運だったように思えてなりません。ただ、攻撃陣にとっては、スーパーシュートが生まれる可能性もあるということですね☆
日本は少ないチャンスを確実に決めることが求められていますが、積極的にシュートを打ってほしいと思います!

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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