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ピッチに恋して by 松原渓

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J1第21節・浦和対鹿島
by 松原渓

J1第21節
浦和レッズ×鹿島アントラーズ
…51777人


昼間の猛暑の余韻を感じさせるスタジアム。
夜6時を過ぎても昼のように明るい空は、8月の終わりとは思えませんね!

さて、さいたまスタジアムで行われた浦和レッズ×鹿島アントラーズ戦に行ってきました。
スタンドを隙間なく真っ赤に染め上げて揺れるゴール裏の迫力…これぞ、レッズサポーターの底力!
後半戦に入って11位と調子が上がらず、ここしばらくは観客数も3万人台と空席が目立っていたさいたまスタジアムですが、この日のお客さんは5万人超。これこそが本来の姿だと言わんばかりの、一糸乱れぬ応援歌が耳の奥を震わせます。

アントラーズを迎えたさいたまスタジアムにはいつも、勝敗を超えた因縁の雰囲気がありますが、直接対決は3連敗中。

前節4試合ぶりの勝利をおさめたレッズ。一方、8月の4試合で勝ちなしのアントラーズも、流れを変えたい重要な一戦でしたが…。

昼の猛暑の影響で熱気が残る中、互いになかなか運動量は上がらず、囮になる動きがなくスペースが作れない中、球際勝負の激しさばかりが目につく展開に。
しかし、狭いスペースのパスワークでは、ベテラン同士のホットラインを張り巡らせるアントラーズが一枚上手。よく目を凝らせば、ダイレクトでシンプルにつないでいるように見える中にも、目線や身体の使い方など様々な駆け引きが行われているのが分かります。しかし、2トップの興梠慎三選手とマルキーニョス選手の決定力を引き出すまでには至らず。

後半、さらに運動量が落ちたところで、興梠選手の裏をとる細かいステップにレッズのDF陣がたまらずファウル。しかし、このPKを山岸範宏選手が見事にコースを読んでストップ!
その後も、キャプテン翼の名GK若島津君の三角跳びを彷彿させる横っ飛びスーパーセーブを連発!
すると、この山岸選手の奮闘に攻撃陣が応え、残り10分……
ポンテ選手が右サイドをえぐり、逆サイドネットに一直線のビューティフルゴールでついにレッズが先制!!
待ちに待った先制ゴールにスタジアムは割れんばかりの声援を浴びせます。
流れを引き寄せ攻めるレッズはその後もチャンスを作りますが、構わず前がかりに攻めるアントラーズ。そして後半ロスタイム。シュートのこぼれ球を本山選手が冷静に狙い澄まして、土壇場で試合は振り出しに!
結局このままスコアは動かず、勝ち点1を分け合うこととなりました。

アントラーズは内容的にも勝ち点3を取りたいところでしたが、負けなかったことには胸をなで下ろしたでしょう。
一方レッズは山田暢久選手と宇賀神選手が負傷するなど、手に入りかけていた勝ち点3を逃すと共に、代償も大きい試合になってしまいました。
渡英している阿部勇樹選手の抜けた穴は簡単にはいかんともしがたいようにも思えますが、この局面をどう打開していくのか、チーム、そしてフィンケ監督にとっても正念場ですね。

さて、今週からはナビスコカップとともにワールドカップ以来となる日本代表も始動し、サッカーファンにはたまりません♪

今週はザッケローニ新監督の会見が楽しみですね~☆


※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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