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オシム式

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オシム式 その7 雷

 太平洋の高気圧にオホーツクからの寒気が混ざって午後から雷を伴う雨が降る日が続いている。

 新潟の日本代表の合宿は2日目が終了した。オシム監督は「私は千葉の監督ではありません」と千葉の選手「阿部、羽生、巻、佐藤」を特別扱いしないと言っている。

「巻を叱るシーンが目についた」2日目の練習。巻を叱ることによってチームの緊張感をあげようという意図が感じられる。

 トルシエもそうだが「雷」は叱られる選手だけでなくそのほかの選手に対する影響を考えて意図的に行われる。「みせしめ」という指導法である。

 その際に慣れ親しんだ千葉の選手を使ったのは間違いないだろう。

「人間は恐怖と利益でしか動かない」(マキャベリ)オシム監督はチーム全体に一定の緊張感のある状態を維持することを望んでいる。ギリギリの選考、練習場の変更、ミィーティングの欠席などはすべてこの緊張感の維持を念頭に作為的になされている。

 選手を叱るのもチーム全体が緩まないようにするための方法だ。

「自分たちはオシムを解っている。怒られてうれしい」というような間抜けな話ではない。

 そうこうしているうちにオシムが本気で坪井らに雷を落とした。

 8月14日カウンター失点ディフェンスに
「攻守が変わったときに3人揃って寝ているから対応ができないんだ」(8月15日日刊スポーツ)

 ベタ引きの相手にカウンターを食らうことだけは避けなければいけない。

<写真説明>8月9日、トリニダード・トバゴ戦。鋭い眼光で戦況を見つめるオシム。

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