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ヤング魂 by 長谷川望

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[第18回]GKジョーンズ・レイ(大宮アルディージャJY)「頼れるチームの守護神」
by 長谷川望

 埼玉県さいたま市にあるクラブハウス「オレンジキューブ」と練習グラウンドの他に、大宮アルディージャには主な活動場所がいくつかある。その一つが埼玉県志木市にある「NTT東日本志木総合グラウンド」だ。このすぐ横にもクラブハウスがあり、そのなかにはユースの選手が主に平日を過ごすための施設も備えられている。今回取材した大宮U-13の選手たちも、この日はここで練習を行っていた。

 現在、関東ユース(U-13)サッカーリーグ(2部)で、2位に位置している大宮U-13(8月11日現在)。チームの中谷優介監督は選手を育成するうえで、プロ選手に必要な人間形成の部分を大切にしていた。「関東リーグにだけフォーカスせずに、この年代では人として選手として成長していくことが、自然と結果や内容に繋がる。トレーニングの環境を整えてあげることが、彼らの長いサッカー人生のなかで財産になると思うので、練習試合やトレーニングでも選手が少しでも成長できるようにしていきたい」。

PICK UP選手
 今回注目したのはジョーンズ・レイくん(13)。ポジションはゴールキーパー。得意なプレーはロングキックとセービングだ! 6月に行われた2015 Jリーグアカデミープレーヤー(U-13)トレーニングキャンプや7月のU-13 Jリーグ選抜のベトナム遠征のメンバーとしても活躍している。

 身長170㎝とチームの中では長身のジョーンズくんだが、いつもと違うメンバーで過ごしたJリーグアカデミーキャンプで刺激を受けたと言う。「他のキーパーはもっと身長が高かったり、基本技術が安定していて、ロングボールとかも僕よりもっと上手いのですごいなと思いました」。

 大宮に小学生から所属している彼はトルコ、スペイン、ベルギーと海外経験豊富で、今回のベトナム遠征でも更なる成長を遂げたに違いない。

どんな選手!?
 中谷監督は「今のところ技術もしっかりしていて、後ろで頼もしいプレーをしている。まだ足りない部分もあるので、クラブの外で良いものを盗んで、その盗んできたものをクラブで発揮してほしい」と、彼の成長に期待を寄せている。

 この日も、シュート練習で必死にボールに飛びつく姿を見せてくれたジョーンズくん。トレーニングでは「フィールドでやるパス練習とかシュート練習でボールを止めるように頑張っています。監督からは『フィールドに関わっていくように』と言われているので意識してやっています」と、現代サッカーにおけるキーパーとしての意識を高く持って練習に励んでいる。

将来の夢は!?
――将来の夢を教えて下さい。
「誰が見ても『すごい! 』と言われるプロサッカー選手になって、日本代表になることです。将来はアルディージャに所属したいです」

――参考にしている選手はいますか?
「ドイツ代表のマヌエル・ノイアー選手(バイエルン)です! 」

――ノイアーのどういう所を見ていますか?
「いつもディフェンスの背後のケアをしたり、止めるところで止めるプレーです」

――チームの守護神として、これからも頑張ってね!
「みんなに期待される選手になれるように頑張ります!! 」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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