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ヤング魂 by 長谷川望

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[第102回]DF落合竜馬(SC相模原JY)「生徒会長も務めるチームの頼れるキャプテン」
by 長谷川望

 神奈川県相模原市で活動しているSC相模原ジュニアユースは、神奈川県(U-15)サッカーリーグの2部と3部に所属している元気が魅力のJリーグのアカデミーチームだ。

 今年の2月にジュニアユースの監督に就任した大久保孝監督にアップ時のトレーニングについて話を聞いた。「ウォーミングアップでは、『自分の身体は自分で準備する』ということを伝えています。可動域を広げるストレッチメニューの重要性を理解してもらい、やり方を覚えてもらうようにしています。各カテゴリーにトレーナーもいるので、週に1、2回くらいは指導してもらっています。中学3年なので、身体が小さい子もいれば大きい子もいるので、個別で柔軟性を高めたり、身体が出来上がってきた子には体幹の指導をしたりしています」。入念なストレッチと選手に合わせたトレーニングなど、いくつものメニューを追加して身体づくりを行っている。

 今回は、キャプテンプシー溢れる中学3年生をピックアップ‼

PICK UP選手
 落合竜馬くん(15)。ポジションはセンターバック。「練習の質にこだわる」という落合くんは、「練習試合でも公式戦でも全力でやるのが僕の強みだと思います。コーチングは誰よりも声を出すようにしています」と話す頼れるチームのキャプテンだ。中学校では生徒会長を務めるなど、そのキャプテンプシーは日頃から養われている。

どんな選手⁉
 大久保監督は「自分の意見をはっきり言える今どき珍しい選手です。個性を大事にしながら、プレーでもこれからもっと彼から発信してオーガナイズできるようになると思います」と、彼の人をまとめる能力に期待している。

 監督が言うように、取材でも自分の考えをきちんと説明できていた落合くん。力を入れているトレーニングを聞いた。「大久保監督になってから、アップのときのメニューが増えました。ランジという下半身のストレッチを加えたトレーニングで、どこを伸ばしたら良いのか忘れず意識しています。それを誰よりも早くやって、質にもこだわるようにしています」。試合中のコーチングに加えて荷物の整理まで心がけている彼は、チーム力を高めるだけではなく、自分自身のトレーニングにも細かく気を配っている。

 明るく元気なチームメイトをまとめるしっかり者のキャプテンは、チームに欠かせない存在なのではないだろうか。

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「エジル選手(アーセナル)です。僕は今CBをやっていますが、中盤もやっていたので、前線でゴールしたり、アシストをするエジル選手が好きです。この前のCLで心に残るシーンがあって『凄いな』と思いました。アーセナルはパスが上手いところも好きです」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になってW杯に出てみたいです! そして原口元気選手(ヘルタ・ベルリン)みたいに海外でも活躍したいです!」

――これからも頑張ってください!
「クラブユースで関東大会に行ったんですけど、初戦で負けてしまったので、その悔しさをチームのみんな感じています。その想いをバネにこれからの試合で勝っていきたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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