beacon

明暗分けた“ダイブ”…広島MF柏の主張「ゴールになった事実があった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

猛抗議を見せたサンフレッチェ広島MF柏好文

[6.25 ACL決勝T1回戦第2戦 広島3-2鹿島 広島広]

 微妙なジャッジが勝敗を分けた。サンフレッチェ広島は後半36分、右サイドを突破したMF柏好文のパスからFWパトリックが押し込み、合計スコアで逆転につながるゴールが決まったかと思われた。しかし、柏がパスの直後に転倒していたことで主審はシミュレーションを宣告。柏にはイエローカードが提示された。

 試合後、イラク出身のアリ・アルカイシ主審に「シミュレーションと言われた」という背番号18は言葉を選びながら見解を述べた。

「どういう状況であれ、ゴールに直結するボールは出せたし、ゴールになったという事実があった」。柏が焦点を当てたのは自身が倒れた直後にゴールにつながったこと。状況が不利になっていたわけじゃなく、「(ファウルを)もらいに行って、ダイブで状況が流れるのとは違う」という主張だ。

 たしかに競技規則ではシュミレーションの項目に「実際は起こっていない出来事が起こったように、間違ったり誤ったりする印象を与える行動。競技者が不正なアドバンテージを得るために行う」とあるが、ゴールにつながった場合は「不正なアドバンテージ」にはあたらないとも読むことができ、同情の余地はありそうだ。

「そこで勝敗が決定するので、ゴールに行くまでの過程として最後までしっかり見て欲しかったと思う」。

 そう疑問を呈した柏だが、すでに判定を引きずるつもりはない様子。「勝負どころで乱されるジャッジが多かったけど、それも含めての勝負。鹿島には自分たちのぶんまで頑張って欲しいと伝えた。切り替えるのは難しいけど、また鹿島との対戦があるので、アウェーで借りを返せるように頑張りたい」と4日後に再びアウェーで迎えるJ1第17節・鹿島戦に気持ちを向けていた。

(取材・文 竹内達也)
●ACL2019特設ページ

TOP