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[クラブW杯]サントス撃破へ作戦あり、近藤「後半、運動量が落ちたときにショートカウンターで攻める」

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 DFリーダーとして、サントス封じに燃えている。柏レイソルのDF近藤直也は、14日のサントス戦について「Jリーグとは違って、凄い選手が揃っている。DFに回る時間が多くなって、耐えないといけない時間が多くなると思うけど、自分たちの時間もあると思う。モンテレイ戦でもそうだったけど、特に後半とかはある。相手の運動量が落ちたときに、ショートカウンターみたいな形で攻めていけたらと思う」と粘り強く戦い、体力勝負に持ち込む戦略を明かした。
 11日の準々決勝のモンテレイ(メキシコ)戦。相手はチリ代表FWスアソや元アルゼンチン代表FWデルガド、また元同国代表MFカルドソら攻撃陣にタレントがいたが、後半は全体的に運動量が落ち、同8分に先制点を獲得した。その後に同点とされたが、延長・PK戦まで試合をもつれさせることができた。終盤になればなるほど柏が運動量で上回り、ショートカウンターで追加点を奪えそうな流れだった。2-1で勝てる可能性も十分に感じさせた。
 サントス戦でも同様の試合展開を狙うが、もちろん、甘く見ているわけではない。近藤は「違う選手なので、特徴も違う。全体的な上手さとかは、モンテレイ相手に経験できたので、慣れみたいなのはできたけど、個々の力は違うと思う。最初は慎重に戦って、しっかり見極めていきたい」という。最初はモンテレイ戦以上に慎重に入って、ネイマールやガンソら前線の選手のプレーを分析。そして、どういう守備の仕方が効果的かさぐって粘り強く守り、相手の運動量の低下を狙う作戦だ。
 キーマンのネイマール対策もイメージできている。「酒井のサイドなんで、1対1で止められなくても、しっかりカバーしたい。マス(増嶋)だったり、ボランチのクリさん(栗澤)だったりをカバーにいかせるよう声をかけたい。コンパクトにすれば、ドリブルするスペースもないと思う。全体的にコンパクトにして1対1というよりは、1対2で対応できるようにしたい。なるべく、縦に行かせたほうが後ろとしてはやりやすい。中に来るとワンツーとかテンポを作られると崩される。外においやってほしい」と作戦を明かした。
 もちろん、ネイマール以外の選手をどう抑えるかもポイントになる。「一番怖いのは、自分たちが攻めているときに、中途半端に取られてカウンターを食らうこと。ネイマールとかボルジェスとか、スピードのある選手が活きる。いつも以上に声をかけてやっていきたい。前線の選手は世界のトップレベルがいる。モンテレイも凄かったけど、それ以上の能力を持った選手がいる。そこは警戒したい」と気を引き締めた。
 モンテレイ戦は120分間戦っており、疲労が心配される。CBは特に控えの層が薄いため、足をつらせたり、ちょっとした怪我も許されない。だが近藤は「スアソはあまり動かないので、そこまで疲れなかった。ここという時に100%で動く選手。逆に頭が疲れました」という。「モンテレイ戦の前半とかは、こんなに攻められたことはない。どうしたらいいのかなと考えながらやっていた。徐々に慣れてきたので対応できた」。テクニシャンたちをモンテレイですでに体感した分、サントス戦では慣れるのは早そうだ。
 近藤には、チームの勝利と共に一つの野望がある。日本代表のザッケローニ監督に“自己PR”することだ。「サントスは凄い選手ばかりなので、ここでしっかり抑えて、自分の力を見せれば、代表監督も見てくれてると思うんで、世界トップレベルの選手をしっかり抑えたいですね」とA代表入りの思いを語った。サントスはまさに格好の相手といえる。しっかりと抑えてチームの勝利に貢献し、自身の実力をアピールする。
(取材・文 近藤安弘)

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