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[クラブW杯]守護神・菅野、サントス戦の経験活かし完封に意欲。「対応できるようになる自信がある」

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 今度こそ、完封へ-。柏レイソル守備陣は3失点を喫したサントス戦の反省を活かし、18日の3位決定戦・アルサッド戦での完封勝ちに闘志を燃やしている。DFリーダーの近藤直也は「2トップをしっかり警戒して、しっかり止めていきたい」と気合十分だが、中でも特に気持ちが高ぶっているのがGK菅野孝憲だ。
「試合間隔が中3日空いて、柏にも帰れたので、フレッシュな気持ちでやれそうです。相手は身体能力が高い選手が多い。セットプレーに強い選手が多い。そこはかなり意識をしながら入ろうかなと思います」
 試合前日の練習を終え、取材エリアでもいつも通りの集中力の高さを感じさせた守護神。言葉は静かだが、アルサッド撃破に意気込んでいる。勝てば“世界3位”だが、そこにはこだわらない。「勝てば3位ですが、それは後からついてくるものと考えてやる。前の試合、勝たないと、結果を残さないと何も残らないことがわかった。勝ったら3位、負けたら4位とかではなく、目の前の相手を倒して、結果的に3位というのを意識したい」と強調した。
 サントス戦では3失点したが、菅野にとっては悔しい失点となった。1失点目のネイマールのゴール、3失点目のダニーロのFK弾。どちらもJリーグ屈指の瞬発力を誇る菅野が一歩も動けなかった。とはいえ、悔しさだけでなく、同時に“新しい感覚”が体の中に染み付いたという。「対応できないシュートではないと感じた。すごくワクワクした。もっともっと成長できるんだなと思った。新しい感覚があった。すごくいいものを得た」と力説した。
 11日の準々決勝モンテレイ戦では再三のファインセーブに加え、PK戦で1本目をセーブするなど自信をつかんでいた守護神。サントス戦ではネイマールやダニーロ、そして2失点目のボルジェスのドリブルからの一発と、本当の世界トップのシュートを体感。悔しさを味わったが、生でシュートを受けたことで、もうひとレベル上の自分に成長できるイメージができた。
「世界は違うなとか、無理だなとは感じなった。対応できるようになる自信がある。自分が成長する余地がいっぱいあるんだなと感じた。そういうのを感じるには、レベルの高い相手とやるのが手っ取り早い。とにかく明日は、目の前の相手に絶対に勝ちたい。個人として戦うわけではないけど、自分の仕事に専念したい」と菅野。世界を知り、世界を吸収しかけている守護神。その成果をアルサッド戦でぶつける。
[写真]モンテレイ戦でPKを止めてガッツポーズをする菅野。この試合のように好セーブを見せるつもりだ
(取材・文 近藤安弘)

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