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[MOM795]流通経済大柏MF小泉慶(3年)_圧倒的なポゼッション支える10番の守備

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.22 全国高校総体千葉県予選準決勝 流通経済大柏3-0柏日体 東総]

「自分がボールを獲れなかったら崩れちゃうと思う。自分がボールを獲るということは一番心掛けていますね」。圧倒的にボールを支配して攻撃し続けた流通経済大柏を10番の守備が支えていた。MF小泉慶(3年)はパスワークの中心として左右へボールを振り分けつつ、前半19分には狭いDF間を射抜く絶妙なスルーパスを配球。得点には結びつかなかったが、FWジャーメイン良の決定機を演出するなど攻撃面での貢献度も大きかった。

 それ以上に目立ったのは本田裕一郎監督が「小泉は相変わらず。あそこでボールは取れている」と評した守備面だ。味方がボールを引っ掛けられても、いち早く相手にプレッシャーをかけて攻撃の精度を狂わせ、またボールをもぎ取っていく。柏日体は素早くボールをスペースへ送って会場を沸かせる場面もあったが、チームの先頭に立って泥臭いプレーを徹底する小泉を中心とした流経大柏の鋭い守りの前に思うようにボールを運ぶことができず。シュート1本に終わった。

 流経大柏の10番は、注目集める10番であると同時にチームに欠かすことのできない守備のキーマン。小泉は「泥臭くというか、献身的なプレーをやらないと、勝てない。それが良さだと思うし、そういう選手があまりいない。もし自分が試合でボール奪取できなければ、負けると思います」と自分の役割への意識の高さを口にした。

 5年ぶりの全国制覇を目指す全国総体へ向けて小泉は「クラブユース相手だと回してくるけれど、高体連だと気持ちの強い選手ばかりで、(あきらめずに)蹴ってくる。そういう中でも勝っていかなければいけない。きょうは(三嶋)廉士が空中戦を制していた。そういうのもコツコツやっていかないといけない。回されても、蹴られても勝てる賢いチームにしていかないといけない。個人的には守備重視でチャンスがあれば得点狙って行きたい。きょうは全然ミスが多かった」。派手なプレーを求めずにコツコツと役割を果たしていく10番。全国でも泥臭くボールを奪い、ゴールを奪って頂点を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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