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[総体]0-5敗戦からの成長誓う鹿島内定MF杉本「諦めずに選手権獲りに行きたい」

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平成25年度全国高校総体
「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」サッカー競技(福岡)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.5 全国高校総体準々決勝 市立船橋5-0帝京大可児 博多の森陸上競技場]

「自分でもまだやれると思っていた。こんな大差になると思っていなかった。もっと踏ん張れると思っていたので悔しいです」。帝京大可児のエースで、来季鹿島加入内定のU-17日本代表MF杉本太郎(3年)の「最後の夏」は8強で幕を下ろした。市立船橋に対しては、大会前の練習試合では敗れたものの、まずまずの試合ができていたが、この日は0-5の完敗。「名門の力というか、上に行くチームの強さだと思いました。0-2になっても相手が『切らすな、次獲りに行くぞ』という声が出ていた。この厳しさが上に行くチームだと思いました。悔しいっすけど、素直に自分たちのサッカーよりも市船のサッカーの方が何倍も上だということを実感した」と唇を噛んだ。

 杉本自身もインパクトを残すことができなかった。この日は中盤でのゲームメークに尽力。厳しいプレッシャーの中でも「自分は失わない自信はあるので、怖がらずに受けようと思っていました」という杉本は敵陣で鋭いターンから前進し、裏への動き出しでボールを引き出す場面もシーンもあったが、PAで決定的な仕事をすることができなかった。

 松商学園との初戦では0-2から追撃ゴールを決め、阪南大高との2回戦では後半アディショナルタイムに決勝アシスト。そして國學院久我山との3回戦でも2点目をアシストして勝利に貢献した。ただ目標とする全国制覇への大一番で結果を残すことが出来ず。「注目されるのは嬉しいことだと思うので、その期待にもっと応えられれば良かった。きょうも決定的な仕事ができていない。もっと成長したいです。帝京大可児としての歴史は変えられたと思うので、そこは自分たちのやってきたことを信じてきて良かったと思うんですけど、個人としては全国のてっぺんを獲ることがずっと目標なので、まだまだ諦めずに選手権獲りに行きたいと思います」とさらなる成長、そして日本一を誓っていた。

 今秋はU-17日本代表として出場することが予想されるU-17W杯、そして高校選手権とより注目を高めることになるであろう逸材MF。それぞれの目標を達成するため、この日の0-5完敗の悔しさを糧として、より期待に応えられる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
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