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[MOM972]F東京U-18DF相原克哉(1年)_国体優勝SBがアタッカーとしてV弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.19 東京都クラブユース(U-17)選手権大会 F東京U-18 2-1町田ユース 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド]

 世代屈指のSBがアタッカーとして結果を残した。FC東京U-18のDF相原克哉(1年)は昨年、東京都選抜の一員として東京国体少年男子の部に出場し、東京都の日本一獲得に大きく貢献しているSB。チームのピンチを救うビッグプレーのほか、機動力、フィジカル能力の高さを活かした攻撃でも存在感を放ったSBは昨年、強豪・F東京U-18でも1年生ながら先発の機会を得てきた。

 U-15日本代表候補歴も持つSBはこの日、後半開始から右SBとして起用されたが、1-1の同30分からは右SHとしてプレー。徐々に中盤でのプレー機会を増やしているという相原がこのポジションでチームに白星をもたらした。ドリブル突破や飛び出しでスルーパスを引き出すなどチャンスに絡むと、後半44分には左MF蓮川雄大(2年)の折り返しを左足ダイレクトでゴールヘ流し込んで決勝点を挙げた。「自分の良さが前にドリブルしていけるところなんで、この起用の仕方はボクにとっては嬉しい。真ん中(のポジション)は難しいです。(でも)サイドはどちらもできるようにしたい。チームに貢献することが第一なんですけど、得点を狙いつつ、SBだったら守備もちゃんとやっていく。(SHであれば)1試合に1点くらいは取っていきたい」。中盤での起用に見事結果で応えた相原は今年、SB、SHのどちらのポジションでもチームの勝利に貢献する構えだ。

 昨年、2020年の東京五輪開催が決まり、2020年に23歳となる相原たちの世代は「東京五輪世代」として注目を集めた。相原自身、代表チームへの意識はもちろん高まったが、先は見ずに目の前のことに集中するだけ。「遠い先のものは見えたんですけど、今は近いところからしっかりと積み上げていかないといけない。競争率がチームの中でも激しいので、自分もレベルアップしなければいけないし、チーム力も上げていかないといけない」と力を込める。

 身体能力の高さは兄譲りでもある。6歳上の兄・将仁さんは昨年の箱根駅伝で名門・早稲田大の6区を務めたランナー。正月の風物詩として日本中の注目を集めるレースを走った兄と同じく相原もスピードに恵まれており、自身はサッカーで、その速さをゴールに結びつける。昨年、相原は国体で日本一を経験したが、今年は個人、チームとしてより高いステージで活躍するための1年へ。好スタートを切った初戦に満足することなく、自身をレベルアップさせることに集中する。

(取材・文 吉田太郎)

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