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U-21代表、岩波弾で先制も大学選抜に逆転負け

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[6.11 練習試合 U-21日本代表1-2大学選抜 J-GREEN堺]

 11日、J-GREEN堺サッカーフィールドでU-21日本代表と全日本大学サッカー選抜チームが練習試合を行った。前半28分に先制したU-21代表だったが、後半25分と同37分に大学選抜にゴールを許して、1-2の逆転負けを喫した。

 U-21代表のシステムは4-4-2でGKは杉本大地(京都)、最終ラインは右から小山内貴哉(札幌)、岩波拓也(神戸)、西野貴治(G大阪)、山中亮輔(千葉)。中盤はボランチに秋田央樹(柏)と大島僚太(川崎F)、右サイドハーフに田鍋陵太(名古屋)、左サイドハーフに矢島慎也(浦和)を配置。2トップには鈴木武蔵(新潟)と中島翔哉(富山)を並べた。

 序盤からボールを保持する時間が長かったU-21代表だが、攻撃の組み立てに苦戦する。ボランチのMF秋野央樹とMF大島僚太を中心にパスを回すが、効果的な縦パスを配球できないばかりか、連係が合わずにボールを失う場面も見られた。時折、後方から蹴り込むロングボールは大学選抜にはね返されて、なかなか敵陣深くまでボールを運べない。

 しかし、サイドを使いながら徐々にリズムを生み出すと、前半19分に右サイドを突破したMF田鍋陵太のグラウンダーのパスからFW中島翔哉が決定機を迎えるも、シュートはDFのブロックに遭った。さらに同24分には中島がミドルレンジから強烈なシュートを放ったが、これはGK福島春樹(専修大)に防がれてしまう。

 そして、シュートチャンスを増やしていくU-21代表が前半28分に先制する。MF秋野央樹の右からのCKをDF岩波拓也がドンピシャのタイミングで合わせて、ネットを揺らした。同36分には岩波のパスを受けたMF矢島慎也が左サイドを突破すると、中島を経由したボールからFW鈴木武蔵が狙ったが、シュートはGKの正面を突いた。

 1-0とリードして迎えた後半に入ると、U-21代表は前半30分から途中出場していたDF佐藤和樹を除く10人を入れ替える。システムは4-4-2と変わらず、GKにポープ・ウィリアム(東京V)、4バックは右から伊東幸敏(鹿島)、遠藤航(湘南)、植田直通(鹿島)、佐藤和樹(名古屋)。ボランチに喜田拓也(横浜FM)と前貴之(札幌)、右サイドハーフに松村亮(神戸)、左サイドハーフに豊川雄太(鹿島)を配置。2トップには浅野拓磨(広島)と石毛秀樹(清水)を並べた。

 後半8分に高い位置でボールを奪ったFW浅野拓磨が1人かわしてゴール前に運び、MF松村亮が決定機を迎えるもシュートまで持ち込めず。同15分には佐藤に代えてMF前田凌佑(神戸)を投入して、前田をボランチにMF前貴之を左SBにシフトして、追加点を狙いに行く。

 しかしその後、試合を支配したのは大学選抜だった。ピッチを幅広く使ってU-21代表を左右に揺さ振るだけでなく、トップ下に入った長谷川竜也(順天堂大)が攻撃にアクセントを加えて好機を生み出していく。すると後半24分、右サイドからドリブル突破を試みたMF八久保颯(阪南大)がPA内で倒されてPKを獲得し、これを八久保自身が沈めて1-1の同点に追い付く。さらに、攻勢をかける大学選抜は同37分にDF鈴木潤(中京大)の上げたクロスをMF徳永裕大(関西学院大)がヘッドで落とすと、八久保が自身2点目を蹴り込んで逆転に成功した。

 反撃を試みたいU-21代表だったが、防戦一方になってしまう。自陣でパスミスをして、相手にボールを奪われてしまうなど、なかなか敵陣深くまでボールを持ち運べない。終盤にはFW石毛秀樹がボランチの位置まで引いて攻撃を組み立てようとしたが、最後まで同点ゴールは生まれず。大学選抜に逃げ切られてしまい、1-2の逆転負けを喫した。

(取材・文 折戸岳彦)

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