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[MOM1080]清水ユースMF西澤健太(3年)_鋭い仕掛けに決勝アシスト・・・攻守で魅せた「25」

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 三菱養和SCユース 2-4 清水ユース 三菱養和会 巣鴨スポーツセンターG]
 
 今年の清水エスパルスユースはU-19日本代表のMF水谷拓磨やMF宮本航汰らプレッシャーの中でも自在に動かすことのできる選手が揃う。個々が技術の高さを発揮し、ほとんどの試合ではボールを支配しながら主導権を握ることができているというが、ドリブルで相手を仕留めることのできる選手たちの存在がその攻撃力を高めている印象だ。

 大榎克己監督も「入っていける選手の特長を出さないと」と推奨する仕掛け。この試合でも右のMF西澤健太(3年)、左の望月大の両翼が「前向いたときはDFの脇、裏を狙っていた。(DFを)1枚剥がせばチャンスになると思った」(西澤)と鋭いドリブルで仕掛けて相手の守りを分断した。特に西澤は開始3分に「行けたら行っちゃおうと思っていた」と右サイドから斜めに切り込むドリブルで相手の守備に穴を開けると、パスを警戒するDFを嘲笑うようにPAまでボールを運んで強烈な左足シュートを枠に放つ。その後も相手にドリブルを意識させながらパスを上手く使い分けて存在感。前半7分には右サイドからのタイミングのいいパス出しで先制点の起点となると、後半27分には右サイドからスルーパスを通して大野椋馬の決勝点を演出した。

 今季のプレミアリーグでは3得点。相手の状況を見てシュートするのか、パスをするのかの見極めがよく、「ヘディングも得意です」というMFはドリブルだけでなく、シンプルに周りを活かすプレーでも魅せた。「シュートもパスもできて、何をするか分からないような選手になりたい。自分は点取って、アシストして、チームのために走って。それだけです」。自分のやるべきことを迷わずやってチームの勝利に貢献すること。終盤はボランチに入り、身体を張ってリードを守り抜くなど、攻守両面で躍動した。

 3年生だが背番号は1、2年生たちに混じって20番台の「25」を背負う。「3年間一緒の番号です。小学校の時に一番最初につけた番号」と愛着のある「25」。98年に17歳で日本代表デビューを果たしたDF市川大祐が清水で背負っていた「25」を「そこは意識しているところがあった」と自分の番号にしてきた。トップチームに昇格し、「25」を背負うことも目標のひとつにしている。「毎日25kmくらい走っている」と自転車で高校、練習に通う毎日を過ごしているというMFは快進撃を見せているチームにも過信せずに一戦一戦戦い続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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