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[MOM1286]東福岡MF増山朝陽(3年)_個の力際立つ『ヒガシのクリロナ』が大会初ゴール

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[1.2 全国高校選手権2回戦 草津東 0-3 東福岡 ニッパ球]

 夏のインターハイを制し、選手権での2冠達成を目指す東福岡高(福岡)。その代名詞でもあるサイド攻撃は、対戦相手に厳しく警戒されている。この草津東戦でも開始早々に、『ヒガシのクリロナ』こと右MF増山朝陽(3年)は、マッチアップする相手に激しく削られて足を痛めた。

 それでも、何事もなかったかのようにプレーを続けた増山は、チームが草津東のプレスに苦しむ中でも、個の力でチャンスをつくり出す。ボールを持てば、前半12分の場面のように、得意のドリブルから2人をかわしてチャンスメーク。同20分には、DFの死角をとってクロスに飛び込み、自らゴールを狙って行った。

 1-0で迎えた後半16分には、右サイドからのクロスがこぼれたところを、左足でシュート。大会初ゴールを決めた。「自分のところにクロスが来たら、しっかり競ろうというイメージだったんですけど、ボールが流れて、自分があまっていたところにうまくボールがこぼれてくれたので。空いているファーのコースに蹴り込むだけでした」と得点シーンを振り返り、「開幕戦から狙っていたんですけど、なかなか取れなくて。前半も惜しい場面があっても決めきれなかった。『チャンスが来たら決めてやる』と思っていたので、入って良かった。運良く自分のところにボールがこぼれてくれたことに感謝しています」と、喜んだ。

 ゴールを含め、チームの3-0の快勝に貢献した増山だが、自身のパフォーマンスに納得できてはいない。「(マークが厳しい中で)自分のプレーが、なかなか出せていないっていうのが、自分の課題です。そこでネガティブにならずに、ポジティブに考えてプレーしないと、悪循環になると思う。削られたりしても、しっかり冷静さを保ってプレーできたらと思います」と、物足りなさを口にする。それでも、対戦した草津東のMF山本翔太(3年)が「東福岡は、個人の力が強かった」と言ったように、増山は十分に脅威であり続けた。

 2試合連続完封での3回戦進出について、「(2試合連続で)無失点だったこともありますし、勢いは付くと思います」と話す増山。「次の相手(静岡学園)は強いと思うので、これからビデオを見たりして、しっかり戦っていけるようにしたいと思います」と、気を引き締めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 河合拓)
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