beacon

鹿島は高萩弾に沈む…ホームで前回王者W・シドニーに敗れ黒星発進

このエントリーをはてなブックマークに追加

[2.25 ACLグループリーグ第1節 鹿島1-3ウェスタン・シドニー カシマ]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は25日、グループリーグ第1戦を行い、カシマスタジアムではH組の鹿島アントラーズがホームで前回王者のウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(オーストラリア)と対戦し、1-3で敗れた。後半9分に先制を許すと、同23分にMF土居聖真のゴールで追いついたが、ウェスタン・シドニーは後半41分にMF高萩洋次郎が決勝点。鹿島は後半アディショナルタイムにも3失点目を喫し、ホームでの初戦を落とした。

 今季公式戦初戦となる鹿島は徳島から完全移籍で獲得したFW高崎寛之が1トップで先発。2列目は右からMF遠藤康、土居、MFカイオと並び、MF柴崎岳とMF小笠原満男がダブルボランチを組んだ。
 一方、すでにシーズン中のウェスタン・シドニーだが、今季のオーストラリア・Aリーグでは18節終了時点で暫定最下位。消化試合が2試合少ないながら、16試合を終えて1勝5分10敗と低迷している。1月に加入した高萩はダブルボランチの一角、DF田中裕介は右サイドバックでそろって先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がりはウェスタン・シドニーにボールを保持される時間もあったが、鹿島守備陣も体を張って決定的な形はつくらせない。逆に縦に速い攻撃で相手ゴールへ迫り、前半23分には柴崎の大きなサイドチェンジから右サイドを駆け上がったDF西大伍がゴール前にクロス。高崎が飛び込んだが、シュートは打ち切れなかった。

 徐々にペースを握る鹿島は前半29分、カイオのスルーパスに抜け出した高崎が左足でシュートを放つが、GKがセーブ。ウェスタン・シドニーも同38分に左クロスのセカンドボールを拾った田中がゴールライン際までえぐってシュート性のクロスを入れたが、GK曽ヶ端準がパンチングで弾いた。鹿島は前半アディショナルタイム、相手GKとDFの連係ミスからこぼれ球をDF山本脩斗が奪い、GKの戻り切れていないゴールに向かって右足でシュートを打ったが、枠を捉えられなかった。

 0-0で折り返した後半9分に試合は動く。ウェスタン・シドニーは田中が右サイドからロングスローを入れると、ニアでFWトミ・ユリッチがそらしたボールをFWマーク・ブリッジが右足でボレーシュート。ゴール前でクリアしようとしたDF昌子源が伸ばした右足に当たったボールは角度を変えてゴールネットを揺らし、オウンゴールで先制した。

 反撃に出たい鹿島だが、後半17分、小笠原の浮き球のパスに反応した柴崎のトラップは大きくなり、相手にクリアされる。同20分には遠藤に代えてMF本山雅志を投入。すると後半23分、高い位置からプレッシャーをかけ、カイオがボールを奪うと、ドリブルで右サイドのゴールライン際までえぐってゴール前に折り返し、土居が右足ボレーで合わせてゴールネットを揺らした。

 1-1の同点に追いつき、一気に逆転ゴールを目指す鹿島。後半28分には相手のバックパスが高崎に渡り、そのままフィニッシュまで持ち込んだが、シュートは大きく枠を外れる。同31分、高崎に代わってFW赤崎秀平が1トップに入った。ウェスタン・シドニーにミスが目立ち始めたこともあり、その後もチャンスを迎える鹿島だが、ラストパスがかみ合わず、2点目を奪えない。後半36分には土居に代えてMF中村充孝を投入し、最後のカードを切った。

 するとウェスタン・シドニーは後半41分、高萩が左サイドからドリブルで中に切れ込み、マイナスに戻したボールをブリッジがシュート。これをゴール前の高萩が右足でコースを変え、ゴールに流し込んだ。高萩の位置がオフサイドラインぎりぎりだったため、鹿島の選手は猛抗議するが、判定は変わらない。ウェスタン・シドニーは後半アディショナルタイムに昌子のパスミスを奪い、高萩のラストパスを受けたブリッジの右足ミドルでダメ押し。3-1で勝利をおさめ、敵地で白星発進した。

(取材・文 西山紘平)
▼関連リンク
ACL2015特設ページ

TOP