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[MOM1569]市立船橋MF金子大毅(2年)_「はっきりしている」武器で全国2位のチーム引き上げる新たな力に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.1 全国高校選手権千葉県予選準々決勝 柏日体高 1-3 市立船橋高 東総運動場]

 全国2位となった高校総体の時にはいなかった2年生MFが現在、市立船橋高を支える存在になりつつある。この日、3ボランチの一角として先発したMF金子大毅(2年)は「セカンドボールの攻防だったり、守備面には自信をもっている」という強味を随所で発揮。またチャンスがあれば「後ろから行くと、数的優位になってチャンス作れるんで、守備やそういうところで運動量発揮しないと試合に出れない」という前への推進力も見せてチームに流れを引き寄せる。

 前半5分にMF工藤友暉が先制ミドルを叩き込んだシーンではボールの配球役となり、1-0で迎えた後半17分には「CBの裏にボール出したら、だいたい走りだしてくれている」というFW高宇洋へスルーパスを通して2点目のゴールをもたらした。そして25分には中盤中央から浮き球のボールをDFラインとGKの間へ落としてMF押尾大貴の3点目も演出。「まだまだ(初戦の東京)学館戦もそうだし、攻撃の面で全然貢献できていない」と自身に厳しい評価を与えていたが、この日は好守に加えて得点シーンに絡む活躍も見せて快勝に貢献した。

 夏の全国総体は惜しくも17名の登録メンバーに入ることができなかったが、9月のプレミアリーグEAST・青森山田高戦で先発デビュー。1-2で敗れたものの、守備面で高い貢献度を示した金子は「今、伸び時だなと思って使っています」という朝岡隆蔵監督の下で公式戦出場を続けている。今大会は2試合連続で先発出場。まだ浮き沈みはあるものの、同じくボランチを務めるベガルタ仙台内定MF椎橋慧也主将のサポート役だけでは収まらないような働きでチームを支えている。

 朝岡監督が「武器がはっきりしている。前への推進力、守備っていうのは椎橋にもない」というほどポテンシャルは高く、同じく2年時の後半から台頭して今や守備の柱となっているCB白井達也(3年)同様の成長曲線を描いているという。そして今や中盤で欠かせないような存在のひとりに。一方、本人は「ああやって引っ張っていけるように」と強いキャプテンシーを発揮する椎橋の隣で学びながら、自分のできることを一つずつ増やしている状況だ。「椎橋さんは縦パスだったり、攻撃面も凄い。自分はまだまだ。セカンドボールとかで補っていかないといけない。(今後は)セカンドボールとか、ボール奪取とか誰にも負けない選手になって、それプラス縦パスだったり攻撃面をつけられれば」と口にした。主力としてトーナメント戦を戦うのは今回の選手権予選が初めて。だが、チームのレベルを少しでも引き上げて、優勝に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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