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[SUWON JS CUP]U-19日本代表がブラジルとドロー!CB町田の動きを格段に良くした2日前の屈辱と経験

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[5.20 SUWON JS CUP第2戦 U-19日本代表 2-2 U-19ブラジル代表 水原総合運動場]

 勝てた試合だった。U-19日本代表は20日、SUWON JS CUP(韓国)第2戦でU-19ブラジル代表と対戦した。前半33分にDF野田裕喜(G大阪)の縦パスをFW中村駿太(柏U-18)が競り、こぼれを拾ったFW和田昌士(横浜FM)のドリブルが相手のファウルを誘ってPKを獲得。これをMF伊藤涼太郎(浦和)が冷静に決めて先制すると、38分にはMF神谷優太(湘南)、伊藤、中村と繋いで中村のラストパスを和田が押し込み、リードを2点に広げた。しかし、後半開始早々の3分にミスで失点すると、24分に強烈なシュートを浴び、2-2。その後、日本もチャンスを作るが決めきれず、ドローに終った。

 明らかに第1戦のU-19フランス代表戦(18日、1-3で敗戦)と比べると、全体の動きはよくなっていた。中でも2試合連続のスタメン出場をしたCB町田浩樹(鹿島)は、落ち着いたプレーで最終ラインを支えた。

 フランス戦は屈辱的だった。24分までに3失点。特に3点目は相手のロングフィードが頭上を越えて、マークしていた選手に一発で抜け出され、ループシュートを沈められた。

「気を付けていたのにやられてしまった。普段から秋田豊コーチに相手陣内にボールがあるときの身体の向きなど、細かく言われていたのに、あの時は裏のスペースにボールが来る準備が全くできていなかった。完全に自分のミスです」。

 仕方が無い面もある。プロ1年目のために実戦経験が乏しく、フランス戦は明らかにゲームコンディションが良くなかった。しかし、フランス戦で味わった屈辱と、1試合をフルに戦った経験が、ブラジル戦での動きを格段に良くした。

 前半からブラジルのアタッカー陣に対し、ポジショニングと前への圧力を持って対応し、積極的なビルドアップで中盤をコンパクトにした。結果、チームは2点を先行。41分にドリブルで切れ込んだFWエヴァンドロに身体を当てて自由を奪うと、42分にはMFカイオ・モンテーロのシュートを、身体を張ってブロックするなど、要所で集中力の高いプレーを披露した。

 後半立ち上がりに失点を喫するが、11分にはボールを持ち出して、中村に正確な縦パスを打ち込み、和田のシュートの起点となると、12分にはDF柳貴博(FC東京)がボールを奪われた瞬間に、素早いカバーリングでボールをかっさらい、前線に飛び出した中村に縦パスを供給。22分にDF中山雄太(柏)と交代するまで、攻守に渡って存在感を示した。

「第1戦の反省が活かされたと思います。1試合こなしたことで身体が動いたし、学習出来たことは自分にとってもプラスだったと思います。ただ、結果がすべてだと思うので、2-0で踏ん張れないのも、2-2に追いつかれて引き離せないのも、自分たちの力だと思う。勝ち切りたかったです」。

 経験を積み重ねることの重要性を改めて肌で感じることが出来た。最終戦の相手は韓国。そこでさらにこの2戦の学習の成果を、自身のプレーに活かしていくであろう。積み重ねて行く町田の勇姿を見ることが楽しみだ。

[写真]キャプテンマークを巻いて奮闘するU-19日本代表DF町田

(取材・文 安藤隆人)

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